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ボイスコンピューティングの衝撃

ボイスコンピューティングの普及による「5つの変化」、主戦場としての「アンビエントコンピューティング」

第1回

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 Amazon・Google・LINEが市場へスマートスピーカーを投入して以来、ボイスコンピューティング・プラットフォーム市場のシェア獲得競争が急速に激化している。日本においても「スマートスピーカー」というデバイス名称の認知が着々と進捗する一方で、アメリカでは既にキャズムを超えた局面にあり、ドメスティックな地域性が故に日本はこの分野で圧倒的に後塵を拝しているといえるだろう。本連載では世界に出遅れているこの状況を踏まえつつ、ボイスコンピューティングがもたらす「ユーザーインターフェースを超えた大きな変革要素」を紐解き、企業がどのような分野に可能性を見出し、ビジネスを創造していくべきか。最新の情報を踏まえて解説する。

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「日本4% vs アメリカ32%」――3年のビハインドが意味するもの

 日本に「スマートスピーカー」が投入されて以降、マスメディアやWEBサイトのみならず家電量販店でそのデバイスを目にする機会は格段に増加している。

 大型店舗では、各階にスマートスピーカーとその関連製品が並べられ、便利なIoT連携を訴求している。また、それだけではなく複数台購入のキャンペーンも頻繁に展開されており、ボイスコンピューティングのプラットフォーマー各社による並々ならぬシェア争いが繰り広げられている。

 その結果、様々なチャネル露出を経て、この夏の「スマートスピーカー」認知率は58.4%(*1)と過半数超えを獲得している反面、所有率は4.2%とアーリーアダプターによる採用期をやっと迎えた段階に留まっている。

 一方、本場アメリカでは、同時期の所有率は32%(*2)とキャズムを超え、マジョリティによる採用拡大期を加速して突き進んでいる。つまり、この夏の段階で比較するならば、アメリカと日本の市場は所有率では実に「8倍」という大きな差が生じてしまっているのだ。

タイトル

 実際、2014年にAmazon Echoの発売からスタートしたといわれるアメリカ市場の普及速度は急激だ。スマートフォンの普及速度をも上回り、4年で50%を超えると予測されている(*3)。

 この普及速度をわかりやすく日本に置き換えると、2010年頃の「スマートフォン本格普及前夜」に近い。フィーチャーフォンが過半数だったあの時期あの市場において、スマートフォンを主軸として事業計画を立てた企業がいくつあっただろうか?

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経営者がイノベーションを唱えながらも、「デジタルテクノロジー能力」を重視していない、という課題

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この記事の著者

根岸 秀樹(ネギシ ヒデキ)

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