今回の実証実験では、富山第一銀行が本店内にデジタル通貨専用の口座を設け、行員が振り込んだ日本円と同額のデジタル通貨(1円=1FBC)を発行するもの。インテックと富山第一銀行が開発したスマートフォンアプリ(First-B Pay)を使用し、本店内売店での商品購入や、行員の個人間送金、残高照会が可能になるという。商品購入の際は、商品についているQRコードをスマートフォンで読み取ることで決済が完了する。
なお、デジタル通貨を処理するブロックチェーンは、全国銀行協会が設置した「ブロックチェーン連携プラットフォーム」を使用する。
インテックは、実証実験で得た使い勝手の評価や利用状況の分析から、今後地域通貨で想定される課題を抽出、さらにはIoTやAI技術と組み合わせたシェアリングエコノミーでの活用を検討するとしている。
デジタル通貨実証実験の概要
1.実施概要
- 予定期間:2018年11月28日~2019年4月23日
- 実施企業:富山第一銀行(実験フィールドおよびデジタル通貨の利用評価)、インテック(システム開発および運用サポート)
- デジタル通貨名:「First Bank Coin(FBC)」
- スマホアプリ名:「First-B Pay」
- プラットフォーム:「ブロックチェーン連携プラットフォーム」
2.実施目的および評価内容
- 目的:ブロックチェーンの有効性とキャッシュレス決済の有効性を検証する。
- 検証内容:ブロックチェーンの正確性、キャッシュレス決済の有効性、利用者の操作性、取引情報の履歴確認、デジタル通貨流通量の状態確認、システムの処理性能、運用操作性、拡張性、障害時の回復性など。