ABEJA岡田氏らが語る、AIを活用したインサイドセールスの未来のカタチとは?

Inside Sales Conference レポート Vol.1

 顧客の購買活動の変化やサブスクリプション型ビジネスの広がりにより、インサイドセールスが注目されている。先進的な企業はそこにAIを活用し始めている。
 12月6日に行われたInside Sales Conference2018には、株式会社ABEJA代表取締役社長の岡田陽介氏、コグニティ株式会社代表取締役の河野理愛氏、株式会社シナモン代表取締役の平野未来氏が登壇。モデレーターの株式会社RevComm代表取締役の會田武史氏とともに、インサイドセールスを含めた将来のセールスはどこまでAI化されるのかを話し合った。その内容を紹介する。

[公開日]

[講演者] 岡田 陽介 河野 理愛 平野 未来 會田 武史 [取材・構成] フェリックス清香 [写] 和久田 知博 [編] 栗原 茂(Biz/Zine編集部)

[タグ] AI・機械学習 事業開発 サブスクリプション カスタマーサクセス インサイドセールス

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電話対応のAIでの可視化から、紙ドキュメントの自動入力まで。各社のAI活用事例

 セッションはまず、自己紹介を兼ねて各社の取り組みの紹介から始まった。モデレーターの會田氏は昨年RevCommを起業。RevCommは「MiiTel」という電話営業や顧客対応をAIで可視化するサービスを提供している。電話営業の際、リアルタイムでAIが話す・聞くの割合、発話被り、早口、沈黙回数の可視化を行い担当者にフィードバックを行ったり、担当者の声を自動文字起こしして顧客対応を集中にできるように支援したり、AIがビッグデータを元に学習し、顧客別のトークスクリプトを提案したりすることにより、成約率を上げ、解約率と教育コストを下げるサービスである。

會田 武史會田 武史 氏 | 株式会社RevComm 代表取締役
三菱商事株式会社にて自動車のトレーディング、海外市場での販売/マーケティング施策の企画・立案・実行、クロスボーダーの投資案件・新会社設立、政府向け大口入札案件、M&A案件等に従事。2017年7月に株式会社RevCommを設立し、電話営業を可視化する人工知能ソフトウェアを提供している。

 ABEJAの岡田氏は一般社団法人日本ディープラーニング協会理事のほか、IoT新時代の未来づくり検討委員会等、総務省、経済産業省の検討会などで委員を勤めている。ABEJAは、ディープラーニングを活用したAIの社会実装事業を展開。現在は製造業、インフラ業、物流業や小売業まで、幅広い業界で150社以上と取引をしている。カンファレンスの前々日には日本企業初となるGoogleからの資金調達を発表した。具体的な取り組みに関しては別途ABEJA主催の年次AIカンファレンス「SIX2019~技が共創し、藝があつまる~」にて紹介すると伝えた。

岡田 陽介岡田 陽介 氏 | 株式会社ABEJA 代表取締役社長
1988年生まれ。愛知県名古屋市出身。10歳からプログラミングをスタート。高校でCGを専攻し、全国高等学校デザイン選手権大会で文部科学大臣賞を受賞。大学在学中、CG関連の国際会議発表多数。シリコンバレーに滞在中、人工知能の進化を目の当たりにする。帰国後、株式会社ABEJA起業。日本ディープラーニング協会設立に参画、理事。公的な審議会での委員を歴任。

 河野氏はコグニティを5年前に創業した。ビジネスコミュニケーションにフォーカスし、AIを活用して商談やプレゼン、チャットなど様々なコミュニケーションシーンの質を高めるサービスを提供している。代表的なのは「UpSighter(アップ・サイター)」というサービスだ。プレゼンや商談等の音声データを数本アップロードするだけで、ロジック構成や情報種類の割合を分析、暗黙知を目に見えるようにし、自動フィードバックや採点を行うことによって指導コストを削減できるようにするものである。9月にはサンフランシスコで行われたTechCrunch Disrupt SFで、日本から唯一AIフラッシュピッチに登壇し、Startup Alley Flash PitchにおけるGreylock Awardを受賞している。

河野 理愛河野 理愛 氏 コグニティ株式会社 代表取締役
1982年生まれ、徳島県出身。慶應義塾大学総合政策学部卒業。大学在学中の2001年にNPO法人を設立、代表として経営を行う。 2005年にソニー株式会社入社、カメラ事業を中心に、 経営戦略・商品企画に従事。2011年に株式会社ディー・ エヌ・エー入社。 2013年コグニティ株式会社を設立。

 平野氏はシナモンを「ホワイトカラーの生産性を向上させるためのAIプロダクトを展開する企業」と説明する。「FLAX SCANNER」という、AIが書類を読み込んでデータ化するサービスがあるほか、音声認識やチャットボット、レコメンデーションエンジンなどを手がけている。特徴的なのはAIエンジニアが多いところだ。平野氏はAIエンジニアを「ディープラーニングが0から組める人材」と定義。そのAIエンジニアは日本国内には500名程度しかいないが、シナモンには海外拠点を含め、50名のAIエンジニアが在籍する。2022年には、その人数を500名にするという。

平野 未来平野 未来 氏 株式会社シナモン 代表取締役
株式会社シナモン、代表取締役。シリアル・アントレプレナー。東京大学大学院修了。2005年、2006年にはIPA未踏ソフトウェア創造事業に2度採択された。在学中に株式会社ネイキッドテクノロジーを創業し、2011年に同社を株式会社ミクシィに売却。2012年にシナモンを創業。
2014年度の日経新聞社が選ぶ「若き40人の異才」に選出。プライベートでは2児の母。

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