リクルートマネジメントソリューションズの組織行動研究所は、従業員規模300名以上の企業において、新規事業開発、新技術開発、新商品・サービス開発に従事する22~65歳の会社員334名に対して「オープン・イノベーションに関する実態調査」を実施。「オープン・イノベーションの推進状況や成功のポイント」など、調査結果から見える実態について公表した。
結果のポイント
イノベーションの創出数と営業利益成長率に相関関係があることが明らかに
業界水準より高い営業利益成長率を維持できている企業は、業界水準を超えるイノベーションを生み出してきた回答者群では71.3%を占め、業界水準と同程度以下の群では24.9%(業界水準未満の回答群に絞るとわずか7.4%)だった。
オープン・イノベーション活動を半数以上が推進
担当する新規開発業務においてオープン化(外部の組織と連携し、その経営資源を活用すること)が推進されているとの回答は64.4%で、新規開発において社外連携による成果が見られる企業が3分の2、自前主義を貫いている企業は3分の1ということが明らかになった。
オープン・イノベーションを成功させる鍵
オープン・イノベーションを成功させる鍵は、社外連携の探索活動の観点では、
- リスクをとった探索活動
- 外部に開いた組織デザイン
意思決定や人材マネジメントなど組織プロセスの観点では、
- 戦略や自社の強みが明確であるから、自社や連携先企業の意思決定のスピードを速めることができる
- 現場に権限を渡しつつ責任は押し付けない
- 自社のオーナーシップと社内外の対等で自律した関係性により、成功するまでやりぬくことができる
- 「協働や助け合い」「自由裁量」「競争」の風土 の4点
担当者が強化すべき行動や能力の観点では、
- 発想力
- 論理的に思考・説明する能力
- 巻き込み力
と考察した。