PR

新刊紹介『デフレーミング戦略』──枠を壊し、組み替えることで新たなビジネスを創造する

 デジタル・トランスフォーメーションが社会やビジネスに与えた影響は計り知れないが、その本質とは何か。翔泳社から7月16日(火)に発売した高木聡一郎著『デフレーミング戦略』では、従来のビジネスの枠組みを壊し、組み替えることで、新たなビジネスを創出する方法を紹介している。未来の価値を生む、「企業」「組織」「働き方」の思考法が解説されている。

[公開日]

[編] BizZine編集部

[タグ] 企業戦略

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

デフレーミング戦略 アフター・プラットフォーム時代の経済の基本原則』では、GLOCOMで2019年3月まで研究所長を務めた高木聡一郎氏がデジタル・トランスフォーメーション(DX)によって何がもたらされたのかを解説。その本質はデフレーミングにあると説く。

 デフレーミングとは既存の画一化された「枠」を分解し、含まれる要素を個別最適化に沿ってカスタマイズする考え方だ。今後、この考え方に従ったデフレーミング戦略が社会においても、またビジネスにおいても当たり前になっていくと高木氏は強調する。

 たとえば、DX以前の時代では全体最適化を目指して画一化されたパッケージで商品を大量に製造し、ユーザー個人の詳細な好みな横において販売することが成功の法則であると捉えられていた。ところが、DXによって技術的にユーザーに個別最適化できるようになり、パッケージを分解して含まれる要素をカスタマイズし、個人にとっては不必要で余計なものを除外した商品を届けられるようになった。

 これはビジネスの枠組みだけでなく、組織やキャリアといった「枠」にも当てはめることができる。高木氏は、これまでは一流の大学を卒業して「○○大学卒」という枠に入り、銀行に就職して「銀行員」という枠で評価を得ることが重視されていたが、その枠をデフレーミングして個人の能力に着目して仕事をこなす・依頼する潮流が活発化していると指摘している。

 本書ではデフレーミング戦略の概念を解説し、この考え方が実はすでに普及しつつあることを見ていく。近年急成長している企業の方法論も、デフレーミング戦略に沿って理解することができるのだ。ビジネスの変化、企業組織の変化、さらには人の生き方やキャリアの変化についても、デフレーミングの考え方が通用する。

 DXによってどのような時代が到来しつつあるのか、その景色を一望するために本書は役に立つだろう。

目次(抜粋)

第一部 デフレーミング戦略とは何か

第1章 「画一性による規模の経済」の終焉
 デフレーミングの定義と3つの要素
 「分解と組み換え」によるサービスの再定義
 「個別最適化」とスケールの両立
 「個人化」するサービス主体
 テクノロジー進化が生み出す資源配分の効率化
 デフレーミングは21世紀を生き抜く基本的な戦略

第2章 デフレーミングのメカニズム
 階層型組織の終わりのはじまり
 なぜ企業組織が存在するのか
 組織形態を規定する取引コスト理論
 互助機構としての企業
 成熟した組織がもたらすデメリット
 テクノロジーによる取引コストの劇的な削減
 インターネットによる個人のエンパワーメント
 プラットフォーム革命による組織の解体
 サービスの分解とデジタルによる再構築
 新個人経営時代と「神の見えざる手」の復権

第二部 デフレーミングのプロセス

第3章 分解と組み換え
 急成長する中国のITサービスとデフレーミング
 決済手段から芝麻信用への展開
 デフレーミングによる産業構造の組み換え
 デジタルファーストによる個別要素の再構成
 「範囲の経済」に基づく成長戦略
 インスタグラムによるソーシャルコマースへの展開
 デリバリープラットフォーム「美団」のデフレーミング
 分解と組み換えに伴う役割の変化
 APIエコノミーで実現するシームレスなサービス
 電力の識別がもたらすエネルギーのデフレーミング
 技術的フロンティアは自律的なサブシステムの連携
 デジタルツインを実現するオープンネットワーク
 どのように業務を分解すればよいのか
 「分解と組み換え」はビジネスモデルの基本戦略

第4章 個別最適化
 ニーズを大雑把に見てはいけない
 サービス化とは個別最適化である
 スケールメリットか脱コモディティか
 情報サービスのパーソナライゼーション
 製造業のマス・カスタマイゼーション
 プラットフォームによるバラエティの実現
 本当に必要なものならコストがかかってもよい
 ハードウェアも個別最適の時代
 センサー技術でインフラを個別最適化する
 地域活性化のデフレーミング
 ユーロにみる単一通貨と全体最適の問題点
 個別最適化の限界

第5章 個人化
 現代のビジネスの資源を持っているのは「個人」
 シェアリング・エコノミーは個人化の典型
 米国におけるフリーランスの増加
 プラットフォームがもたらす産業の個人化
 個人によるインフルエンサー・マーケティング
 コワーキングスペースが実現する新しい働き方
 日本でも始まった多様なコワーキングスペースの提供
 これからの産業振興は「個人」に着目する

第三部 デフレーミング時代の組織と個人

第6章 デフレーミング時代の「信頼」
 なぜ急成長する企業は「信頼」の問題に取り組んでいるのか
 デジタルな信頼を実現する3つの方法
 クチコミの信用度にも限界
 「信頼のインターネット」としてのブロックチェーン
 ブロックチェーンが提供する信頼とは何か
 トークンエコノミーによる信頼
 ブロックチェーンは階層型組織を不要にするか
 人間の情報処理能力を補完するための信頼の新たな形

第7章 デフレーミング時代の個人の戦略
 超高齢化社会がもたらすキャリアの長期化問題
 「終身雇用」という幻想と課題
 ベーシックインカムは技術的失業への切り札になるか
 デフレーミング時代のキャリアの原則
 インフルエンサーにみる「個性化」の必要性
 デフレーミング時代のリーダーシップ
 学び直しの重要性
 教育もパーソナライズの時代へ
 学び方を学ぶことが教育の最大の目的

第8章 デフレーミングの課題と展望
 プラットフォームの巨大化と寡占問題
 進むプラットフォームの細分化・階層化
 信用情報の集積と個人の主体性
 デフレーミングとプライバシー問題
 孤立化を防ぐコミュニティの重要性
 デフレーミング時代の新たな社会保障の仕組み
 イノベーションのゆりかごとしての「都市」の復権

デフレーミング戦略

Amazon  SEshop  その他

デフレーミング戦略
アフター・プラットフォーム時代の経済の基本原則

著者:高木聡一郎
発売日:2019年7月16日(火)
価格:2,160円(税込)

【本書について】
本書では今後のビジネスやサービスの変化を考察するとともに、「デジタル・トランスフォーメーション」(DX)が社会に与える深い影響を明らかにしていく。

バックナンバー