SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

競争優位性を構築する組織カルチャー変革

レゾナックの髙橋CEOと今井CHROがタッグを組んで進める、経営統合を契機とした組織カルチャー変革

ゲスト:レゾナック・ホールディングス 髙橋秀仁氏、今井のり氏(前編)

  • Facebook
  • X
  • Pocket

 戦略の実現に最も影響を与える要素の一つ「組織文化」。何となく大きな影響があることを認識しながらも、抽象的な概念にとどまっていた「組織文化」をどのように扱えばいいのか悩んでいる企業は少なくありません。組織文化変革の鍵となるCQ (Cultural Intelligence Quotient:カルチュラル・インテリジェンス指数)を紹介する本連載。違いに橋を架け、違いをポジティブなパワーにするための力、CQを活用し多くの組織文化変革を実現したアイディール・リーダーズ株式会社 CCO(Chief Culture Officer)の宮森千嘉子氏がホストとなり、高いCQを持つリーダーであり組織文化変革を実現した企業家にお話を伺います。今回のゲストは、昭和電工と日立化成が経営統合し、2023年に新体制となった株式会社レゾナック・ホールディングス 代表取締役社長 最高経営責任者(CEO)の髙橋秀仁氏と同社 取締役 最高人事責任者(CHRO)の今井のり氏です。

  • Facebook
  • X
  • Pocket

「レゾナックの登場を機に、日本の会社の経営が変わった」を目指す背景

宮森千嘉子氏(以下、宮森):「化学の力で社会を変える」という御社のパーパスや、「共創型人材の育成」を掲げる人材戦略には非常に感銘を受けています。CEOメッセージで、髙橋さんが「レゾナックが社会を変え、日本的経営を変える」と宣言されているのも驚きました。そのような想いを抱くようになった背景を教えていただけますか?

髙橋秀仁氏(以下、髙橋):私は元々銀行員で、海外勤務が長かったんです。最初はシンガポールで、当時進出していた日本企業に資金を貸し出していました。その頃、日本の製造業とその技術は東南アジアの人たちからも尊敬されていて、自分も誇らしかったですね。

 しかし、バブル崩壊後の1998年頃は米国にいて、日本企業がバブル期に買った会社を売却する仕事をしました。銀行としてはお金を回収したいのですが、M&Aは買うよりも売る方が難しい。そんな中で、「技術や研究開発に優れる日本企業が、どうしてこんな買収をしてしまったのか」と痛感しました。日本の技術は素晴らしいのに、経営には課題があると感じ、帰国後は日本の製造業の内側から強くしたいと考えました。

 ただ、2001年当時、39歳の元銀行員を日本の製造業が雇う風潮はなく、悩んでいたところに日本ゼネラルエレクトリック(以下、GE)から声がかかったのです。それならGEのポートフォリオ戦略を学ぼうと考えましたが、実際に入社して一番衝撃を受けたのはHRでした。日本の人事とはまったく異なる考え方で、その経験が原体験となり、日本版の新しい文化を作りたいと考えるようになりました。

宮森:私も近い時期にGEで働いていたことがありますが、すばらしいHR戦略をもっていましたね。また、「バリュー」が全社に浸透していたため、同じ価値観を共有するチームが一丸となって何かを達成したときの喜びは大きいですよね。

髙橋:そうですね。あの喜びを日本企業の人たちにも味わってほしいと思ったことが、僕のモチベーションになりました。

株式会社レゾナック・ホールディングス 代表取締役社長 最高経営責任者(CEO) 髙橋秀仁氏
株式会社レゾナック・ホールディングス 代表取締役社長 最高経営責任者(CEO) 髙橋秀仁氏

次のページ
経営統合の担当として同じ思いを持つ“同志”が出会った

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
競争優位性を構築する組織カルチャー変革連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

やつづかえり(ヤツヅカエリ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング