インテージ、消費者パネル「SCI」の購買データをもとに増税前後の日用消費財の購買状況を発表

 インテージは、国内最大規模の消費者パネル、SCI(全国消費者パネル調査)の購買データをもとに、2019年10月1日から実施された消費税増税前後の、日用消費財の購買状況を発表した。

[公開日]

[著] BizZine編集部

[タグ] マーケティング 消費税増税 軽減税率 キャッシュレス決済

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 日用消費財全体としては、食料品などで初めて導入された軽減税率などの影響もあり、2014年の増税時ほどの購入金額の落ち込みは見られない。ただ、軽減税率対象外の日用雑貨品、ヘルスケア、化粧品では前回並みに減少。明らかに駆け込み需要に対する大きな反動が見られた。

 また期間限定だが対象店舗でキャッシュレス決済を利用すると、代金の最大5%がポイント還元されるなど需要平準化への施策が打たれたが、効果が見られたのは軽減税率の対象品目のみで、需要平準化対策としては疑問符がつく結果になった。

調査のポイント

日用消費財全体では、前回増税時ほどの購入金額の落ち込みは見られず

 10月1日に10%に上がった消費税。前回までの増税時に駆け込み需要、およびその反動が大きかった日用消費財で、購入金額を前年同時期と比べてみると、改定週から102%、88%、92%となっている(図表1)。2014年の時の92%、85%、90%と比べると、減少が小幅になっていることが顕著に。増税後も負担が変わらない、軽減税率の対象が多く含まれる食品・飲料のカテゴリーで駆け込み需要、反動ともに小さかったことが要因。

タイトル図表1

軽減税率の対象外となるカテゴリーでは、2014年の増税とほぼ同水準で購入金額が落ち込む

 一方で軽減税率の適用がないカテゴリーでは、増税開始日が近づくにつれて駆け込み需要が大きくなり、その後に大きな反動が見られた。前年同時期の購入金額と比べて、日用雑貨品は改定週こそ109%と前回増税時を上回ったが、翌週は68%まで落ち込み、その次週も82%にとどまった(図表2)。化粧品は、さらにその動きが顕著で126%、65%、76%(図表3)となり、ヘルスケアも115%、78%、86%(図表4)となっていた。2014年と同じような動きが、これらのカテゴリーでは起きていたといえる。

タイトル図表2

タイトル図表3

タイトル図表4

軽減税率対象が多く含まれる食品・飲料では、購入金額の落ち込みは、前回より縮小

 これらの3カテゴリーに比べて駆け込み需要とともに、購入金額の減少も小幅だったのが食品・飲料。前年同時期に比べ、改定週から98%、95%、96%となっており、前回の89%、88%、92%より高い水準で推移した(図表5)。今回から導入された軽減税率の対象が多く含まれるこのカテゴリーは、基本的には税率が変わらないため、駆け込み需要も、その反動もあまり起こらなかったことが推測される。

タイトル図表5

食品・飲料のカテゴリー内でも、軽減税率対象外のアルコールは大きな反動があった

 全体的に増税前後で動きが少なかった食品・飲料のカテゴリーの中で、購入金額が乱高下したのがアルコール飲料。改定週こそ98%と前回の86%を大きく上回ったが、その後は75%、84%と、前回とほぼ同水準(77%、86%)となっていた。軽減税率の対象外であることが広く認知されていただけに、安い時に買いだめをして、10月に入ってからは買い控えた生活者の行動がうかがえた(図表6)。

タイトル図表6