シャドーは“強み”の発動条件の裏側にある
人間は、10歳ごろから反抗期に入り、親からの依存を断ち切って独立した自我を獲得していきます。自分の感情を理性でコントロールして、社会人としての「外向きの人格」を形成していく一方、外向きの人格からはみ出した衝動や部分人格である「シャドー」を、あってはならないものとして追いやっていきます。
「嫌いな人は自分自身だ」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。それは、本当は自分の一部であるにも関わらず「外向きの人格」を演じるために抑え込んでしまった部分を、嫌いな人物像に投影している状態です。否定しているのはその人ではなく、その人の部分を持っている自分自身なのです。