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資料作成の質を高める5ステップ

ストーリーやデザイン以前の「資料のベクトル」

連載「資料作成の質を高める5ステップ」:第2回

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 意味の分からない資料、意味は分かるけど腑に落ちない資料、腑に落ちるけど行動に移せない資料。このような資料はすべて失敗です。「準備」「設計」「手書」「作込」「仕上」の5ステップで失敗を避けることができます。とくに資料作成は始めが肝心です。最初の「Step1:準備」で「資料作成のベクトル(資料作成目的や作り込む程度など)」がずれると後々まで影響します。今回は、資料のベクトルをシッカリ作るための3つのポイント「位置付け」「期待値」「方向性」について説明いたします。

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資料作成は、作成する前の「始めが肝心」

資料作成の初期の小さなズレ図1:資料作成の初期の小さなズレは、後々大きなズレに・・・。

 私は20代のころ資料作成で苦労しました。「もっと簡潔に!」「それだけ?」「で?」などお叱りの言葉をよく頂戴しました。たとえば、「もっと簡潔に!」と言われた原因は忙しい上長向けに分厚い資料で説明しようとしたから、その逆に「それだけ?」と言われたのは詳しい資料が必要なのにあっさりしすぎていたから、「で?」と言われた原因は直地点が見えない資料だったから、などです。後から冷静に考えてみれば、資料作成の出発点ですでにずれていたのです。

 「始めが肝心」とはよく言ったもので、資料作成にも当てはまるのです。資料作成の目的や位置付けが最初にずれると、どんなに見た目の美しい資料でも使えない資料となります。最初の小さなずれが大きなずれになり、行動を促すどころか混乱のもとになります。

 このような失敗を避けるためにも、資料を作る前の準備段階で次の3つのポイントを明らかにし、資料のベクトルを明確にすると良いでしょう。

  • 位置付け(shape & positioning)
  • 期待値(who & value)
  • 方向性(before & after)

資料のベクトルの明確化図2:資料のベクトルの明確化

 次のページから、それぞれについて説明していきます。

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資料作成の準備段階における「位置付け(shape & positioning)」とは?

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この記事の著者

高橋 威知郎(タカハシ イチロウ)

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