「Patent Explorer」は、FRONTEOが独自に開発した人工知能「KIBIT」を活用し、発明の新規性・進歩性を否定する根拠となる可能性がある特許文献を、迅速に発見・抽出することによって特許調査を効率化する特許調査・分析システムで、特許解析を専門に行うトヨタテクニカルディベロップメントによる協力のもと初期開発を行った。2015年の提供開始より多くの企業における特許調査・分析業務の効率化に貢献している。
FRONTEOは今年度より「Patent Explorer」の解析に、 FRONTEOのもう一つの人工知能エンジンである「Concept Encoder」を用い、以下の2つの研究を行っている。
Phase1(2021年度夏製品化予定)
- 解析精度向上と操作性の改善
Phase2(2021年度冬製品化予定)
- 特許動向調査における多角的な分析と分析結果の可視化
これまでPhase1におけるテストを重ねてきたが、その結果従来のプロダクトの処理よりも、さらに大きな特許母集団について特許の探索を行うことが可能になり、操作性が向上することに加え、解析精度も向上するという検証結果が得られたのだという。この結果をうけ、特許解析における専門知識の面で初期開発時と同様、トヨタテクニカルディベロップメントのサポートを受けながら、Phase1部分の開発を進めることになったとしている。
FRONTEOは、特許調査においてより高度な情報発見を実現することで、企業の知財戦略を支援していくと述べている。
KIBITについて
「KIBIT(R)」は、テキスト解析においてキーワードに頼らず、専門家や業務熟練者が備える“暗黙知”を再現した独自の機械学習アルゴリズムを用いた人工知能。高い自然言語処理技術を持ち、少量の教師データで短時間での高精度な解析が可能。
Concept Encoderについて
「Concept Encoder」は、FRONTEO独自の、ライフサイエンス分野特化型自然言語解析AI(人工知能)。自由記述のテキストデータを大量に含むメディカルデータを、エビデンスに基づいて有効に解析・活用することを目的に2018年に開発した。 「Concept Encoder」はテキスト以外のデータとの共解析も可能であり、ライフサイエンス領域に蓄積されてきた遺伝子発現情報・バイタルや各種検査値などの数値データとの共解析の研究を進めている。