米Domoは現地時間1月14日、2020年にパンデミックが食料品店以外の小売業者に与えた影響について、最新レポートの分析結果を発表した。米国内に21万以上の店舗を持つ小売業者850社(食料品店以外)のSafeGraph GPS移動データから客足を分析し、Oxford COVID-19 Government Response Tracker(OxCGRT)のデータを組み合わせている。
2020年の小売動向に関するレポートの主な内容
- 未知のウィルスに対する恐怖:2020年の1月と2月の来店者数はそれぞれ前年比30.8%増、14.8%増とスタートダッシュの勢いを見せたが、 3月から4月にかけて客足が急激に落ちた。3月22日の週になると、Covid-19の感染拡大に伴う厳しいロックダウンが実施された州で42.3%も減少した。制限がそれほど厳しくない州でも25.9%減少しているため、制限より恐怖が早い段階から大きな影響を与えていた可能性があるという。
- BOPISが重要に:今回の分析によれば、BOPIS(オンラインで購入した商品を店頭で受け取れるサービス)を導入していない小売業者で来店者数が23.3%減少したのに対し、BOPISを導入している小売業者では年間1.2%の減少にとどまり、より多くの客足を確保できていた。
- 4月は小規模小売業者の約4分の3で客足が激減:2020年で客足が最も落ちたのは4月17日だった。この日は、小規模小売業者の来店者数が83.2%も減少し、夏の間は51.3%減までしか回復しなかった。ホリデーシーズン中、小規模小売業者は来店者数が53%減少して打撃を受けたが、大規模小売業者では11.7%減にとどまった。
- DIYプロジェクトにとっては好機:ホリデーシーズン中を含め、年間を通して客足が最も伸びたのは「ホーム&ガーデン」部門で、2020年は2019年より7.7%増加した。
- ショッピングモール内小売店へのさらなる打撃:ショッピングモール内に出店する小売業者では来店者数が38.8%減少したのに対し、モール外で営業する小売業者では9.4%減に留まった。