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NTT西、水草やもみ殻、米ぬかを活用した循環型バリューチェーンの実証結果を発表

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 NTT西日本グループは、2021年6月から実施してきた地域資源の堆肥化、及び有機肥料等を活用した循環型農作物の栽培と販売の実証の結果を発表した。

 この実証では、琵琶湖に大量繁茂し地域課題となっている「水草」や、農業の中で発生する「もみ殻」「米ぬか」等の地域資源を、NTTビジネスソリューションズが提供する「地域食品循環資源ソリューション」の活用により有用な堆肥生成が可能かの検証を行った。また、生成された堆肥等によって、農地の地力向上が図れ、有機農法においても従来からの慣行農法と比較し遜色ない農作物の栽培が可能かについても検証している。加えて、収穫した農作物を「循環型農作物」として販売し、エシカル消費に対する動向や農家の新たな販売手法を調査した。

実施結果

地域資源の堆肥化

 約37トンの地域資源(水草:約35トン、もみ殻・米ぬか:約2トン)から、約3トンの堆肥が生成され、約92%と高い減量率が確認された。また、生成された堆肥は、十分に発酵させることで成分の向上が確認でき、不足成分を他の資材で補完することで、農地に有効な堆肥として活用が期待できるという。

有機肥料等を活用した循環型農作物の栽培と販売

 地域資源由来の堆肥・SOFIXの有機肥料の活用により、土壌中の各種成分の向上が確認できた。また、栽培したブロッコリーの品質は、化成肥料を活用した慣行農法と遜色ない結果が得られた。加えて、ブロッコリーの販売においては、1~2割高い価格設定の中、従来の慣行農法で栽培されたブロッコリーと同等の販売実績を残すことができたという。

 この実証を通じ、「地域食品循環資源ソリューション」が食品残渣以外の「水草」や「もみ殻」・「米ぬか」等の地域資源のリサイクルにも有用に作用したことから、大量繁茂が課題となっている琵琶湖の水草をはじめ、各地域で扱いに苦慮する有機物の資源化への新たな仕組みとしての活用が期待できるとしている。

 NTT西日本グループは、この実証実験により得られたノウハウ等を活用し、地域資源や土壌・肥料成分といったデータベースの構築や、生産者と消費者をつなぐ販路マッチング等の仕組みの構築を目指すという。また、有機資源をバイオ炭に再生し農地へ施用して土壌を改良するとともに炭素貯留によりカーボンネガティブをも実現する「地域食品資源循環ソリューション(バイオ炭化タイプ)」の展開も図り、今後も地域資源循環による持続可能な“食と農”の実現を目指すとしている。

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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