大日本印刷(以下、DNP)、読売新聞東京本社、ソニーグループのSMNは、出版物(雑誌など)・新聞・テレビに接するユーザーの行動データに基づく新たな広告サービス「Media X(メディア エックス)」の運用で協業することに合意した。
読売新聞グループの新聞読者をベースとしたデータ基盤「yomiuri ONE」と、SMNのインターネット接続テレビ視聴データ「Connected TV Data Bridge(TVBridge)」が既に連携しており、ここに今回、DNPグループのハイブリッド型総合書店「honto」のアクセスデータを新たに連携させる。これにより、出版物(雑誌など)・新聞・テレビの3種類のマスメディアを横断するデータマーケティングを実現するという。
同連携により、広告配信を通じた企業と生活者とのエンゲージメントを強化するとともに、成果などを確認するレポーティングの精度を向上。また、生活者が広告に接触した各メディアの情報やタイミングを把握することで、「生活者が製品・サービスなどに関心を持って積極的に各種コンテンツに接触するタイミング(モーメント)」に合わせた広告配信を行う。これにより、生活者に寄り添ったキャンペーン展開を可能とし、広告主のマーケティング・コミュニケーション施策に貢献できる新サービスを展開するとしている。
具体的には、例えば、住宅の取得に興味・関心がある世帯をターゲットとした場合は、次図のように3社のデータを連携させて、3つのマスメディアへの接触データを活用した広告を配信。その後の予測として、テレビにおける翌週の同番組、新聞の金利・税制などのマネー関連記事に生活者が接触し、住宅に関する雑誌・書籍を検索する可能性が高いと考える。こうした動きを、住宅取得に対する生活者の意識が高まる「モーメント」と解釈し、このタイミングを逃さずに再度、各メディアへ広告配信を行うことが可能に。広告効果は随時検証し、配信の最適化を目指すという。