ソニーとKDDIは、5G スタンドアローン（以下、5G SA）構成で複数のネットワークスライスを使い分けて同時利用する技術実証に成功したことを発表。ソニーのゲームアプリケーションにおいて、映像信号と操作信号の送受信に異なる性質を有するネットワークスライスを割り当てることで、安定したプレイを実現する環境を構築できることを確認した。

　ネットワークスライスとは、論理的にネットワークを分割することで、高速・大容量や低遅延など顧客の用途やニーズに合わせたネットワークを提供する技術。同実証では、3GPPで標準化された機能「URSP（User equipment Route Selection Policy）」を実装した5Gコア装置と、5G SA対応のXperiaスマートフォンを使用した。5Gコア装置からスマートフォンにURSPのプロファイルを通知することで、単一のゲームアプリケーションに対して、映像信号と操作信号の送受信に異なる性質のネットワークスライスが割り当て可能であることを確認したという。

　今後、操作信号は低遅延で通信可能なネットワークスライスを利用し、映像信号を無線環境に応じて最適化することで、無線環境が変化した場合でも安定したゲームプレイが可能になるとしている。