CSuOに求められる能力
──CSuOの設置はまだまだ国内事例が少ないものの、「ESG経営を中心となって引っ張る存在」が組織にいることが重要だということが分かりました。
尾山:やはり、サステナビリティを経営ごとと捉えた上で、その姿勢を実際に組織の仕組みや取り組みに反映できているかが重要なのだと思います。サステナビリティ方針を示すだけでなく、自社の重点課題を策定し、解決に向けたKPIを設定できているか。具体的な人材教育や、組織風土の改革に取り組んでいるか。また、それらに対するガバナンスを維持するための専任組織や委員会、制度は整っているか。全社規模の取り組みとなると、特にこのガバナンスが大切になります。サステナビリティが成熟している企業では、必ずと言ってよいほど専任組織や委員会が存在し、推進を後押しする数多くの制度も備わっています。