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KPMGコンサルティング、「KPMGグローバルテクノロジーレポート2022」(日本語版)を発表

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 KPMGコンサルティング(以下、KPMG)は、「KPMGグローバルテクノロジーレポート2022」(日本語版)を発表した。経済の先行きが不透明な中、企業がどのようにデジタル化の機運を維持しようとしているのか、また競合他社より一歩先を行くために採用しているテクノロジー戦略を探る調査の結果をまとめている。

 同レポートは、KPMGが20年以上にわたりCIO(最高情報責任者)とテクノロジーリーダーを対象に実施してきた「グローバルCIO調査」の調査対象範囲を経営幹部へと拡大し、世界15ヵ国、2,200人以上の経営層を対象に独自に行った調査を基に、デジタル化の現状と課題、デジタル化先進企業に見える特徴などとともに、テクノロジー業界を代表する専門家へのインタビュー内容をまとめたものだという。

 注目すべき調査結果は以下だとしている。

  • デジタルトランスフォーメーション:デジタル投資からリターンを生み出すことができたと回答した経営層の割合は、99%
  • 先端テクノロジー:多くの企業においてWeb3、メタバース、量子コンピューティングなどの主要な先端テクノロジープラットフォームが採用されるまでの想定期間を、今後2年以内と回答
  • クラウドの導入:クラウドシステムの導入に進展がみられたと回答した企業の割合は、10社中9社
  • 人材不足:デジタル技術の導入において、企業が直面する課題の第1位として、人材不足が挙げられている
  • サイバーセキュリティ:セキュリティ対策スケジュールに遅れが生じていることを認めたサイバーセキュリティチームの割合は、58%

 また、デジタル成熟企業の7つの特徴について、以下のように述べられている(プレスリリースより抜粋)。

1. 組織間の風通しを良くするため、サイロ化を解消している

 テクノロジーリーダーは、テクノロジー投資において無駄が生じることを回避するため、組織のサイロ化を解消し、従業員からのフィードバックを通じて主要なステークホルダーの意見を継続的に聞き、それをプロジェクト運営に活かしています。

2. 人材不足の解決に自ら取り組んでいる

 先進的な企業では、企業自体が必要な人材を自ら増やすことで、人材不足の解決に努めています。たとえば、大学と連携した取組みでは、学生を教育し、最も需要の高いスキルの習得を促しています。また、デジタル成熟企業ほど、従業員が仕事を通じて成長していると実感できるよう工夫しています。

3. クラウドに対するステークホルダー間の緊密な連携を構築している

 クラウド活用を重視したビジョンを描くIT部門と、クラウドへの優先順位が異なる他のビジネス部門との間の温度差など、ステークホルダー同士の意見の不一致は、多くの企業にとってクラウド移行を阻害する大きな要因となっています。デジタル成熟企業は、専任のクラウド責任者を置くことで、ステークホルダーの対立解消に注力し、最適な職場環境を整備することで、クラウドの効率性を活かし、コストに対する恩恵を最大限に享受しています。

4. サイバーセキュリティの専門家が、早い段階でテクノロジー選定や社員研修に必ず関与するようにしている

 デジタル成熟企業は、早い段階からサイバーセキュリティ専門家の協力を得ることで、テクノロジーイノベーションによるワークフローを用いて事業を推進しています。投資対象としてIoTへの注目が高まると予想される一方、IoTサービスには大きなサイバーセキュリティリスクが潜んでいます。デジタル成熟度を高めるためには、CISOやサイバーセキュリティチームの協力を仰ぎ、テクノロジーをどの領域でどのように活用し、それが顧客体験にどのような影響をもたらすのかを、初期段階からともに議論していく必要があります。

5. 顧客の声を活かした先端テクノロジー戦略を描いている

 顧客との関係を維持し市場シェアを守るために、企業は絶えずデジタル機能を向上させ、いかにテクノロジーを活用して期待以上の成果をもたらすかを多方面から考え続けなければなりません。デジタル成熟企業は、顧客にとって最も価値のある成果を生む可能性に賭け、そうした機能を持つ先端テクノロジーに資金を投じています。このアプローチは、経済の先行きが不透明な時代にあっても、より多くの顧客からのブランドロイヤルティを維持するうえで役立ちます。

6. 顧客体験を向上させるため、プラットフォームプロバイダーを変更する準備を進めている

 エンタープライズシステムの構成を簡素化できれば、技術的負債(新たなシステム導入に伴う長期的な維持管理コスト)の削減などさまざまな恩恵が期待できることから、ビジネスニーズに合致するプラットフォームを1つに決めるか、あるいは少なくとも企業全体にわたる技術基盤の種類を減らすことが望ましいとされています。テクノロジーリーダーは、エンタープライズプラットフォームの基盤統合を進め、顧客体験においてシームレスな顧客接点を提供できるよう取り組んでいます。

7. 臆せず新たな手法を賢明に取り入れている

 デジタル成熟企業は、自社の成功が過度に保守的あるいは完璧主義的な企業文化を生み出し、イノベーションの足かせとなることがないよう工夫しています。

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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