SBテクノロジー(以下、SBT)と龍谷大学は、農学分野の日本産業デジタル化・高付加価値化をけん引する高度専門人材育成の実現に向けた取り組みにおいて、学生自身が自由にデータにアクセスでき、分析・活用を可能にするデータ分析基盤の開発及び、教育の一環として次世代の“アグリDX人材”育成に向けた講義を行った。
取り組み内容
気象、水質、土壌など、農場に設置されたセンサーから吸い上げられるデータをMicrosoft Azureに自動集約し、分析するためのデータ基盤を開発した。
1.データ基盤を3構造で構成し、データへのアクセス性を飛躍的に向上
データの受け口となる収集基盤、生データを格納するデータ蓄積基盤、可視化・分析をしやすくするための加工基盤の3構造に分けることで、データの扱いやすさとアクセス性を向上。万が一データを削除してしまった場合でも、すぐに復元可能な構成となっており、学生でも自由にデータにアクセスでき、安心して分析を行うことが可能となった。
2.過去に収集した全てのデータも統合可能な、柔軟かつ拡張性の高い基盤を確立
様々なデータ形式(CSV、Excel、JSONなど)の蓄積に対応させ、過去収集したデータも有効に活用するために、手動によるアップロードにも対応した。自動収集に特化せず様々なアップロード手段を用意することで、データ基盤としての拡張性を高めている。
3.取得したデータをBIツールで可視化し、作物の状態把握から分析・アプローチへ
この取り組みの一環として、農学部と先端理工学部の学生向けに、SBTのデータサイエンティストによる、実際に収集した農業データを用いたレポート作成演習の講義を実施。学生は、取得したデータをMicrosoft Power BIで可視化し、作物の生育環境の把握に活用している。多角的に分析できるBIツールの導入により、データから得られるインサイトを基に今後の生育へのアプローチが検討されるという。