ユーグレナ、IDDK、高砂電気工業は、共同で宇宙空間向けの超小型細胞培養モジュールを開発した。2025年にElevationSpaceが展開する宇宙環境利用・回収プラットフォームELS-Rに搭載し、低軌道に打ち上げ、微細藻類ユーグレナの培養実験に使用する予定だとしている。
同モジュールは、ElevationSpaceから宇宙用機器開発に係る知見の提供・構造設計支援を得ながらユーグレナが設計と制作を実施。培養状況を観察するIDDKのレンズレス顕微観察装置「MID」と、培地を供給するための高砂電気工業の超小型バルブ、タンクユニットを搭載することで、総重量200g以下という制約をクリアし、細胞培養の制御を実現しているという。
ELS-Rと今回開発した超小型細胞培養モジュールにより、これまで数千万円規模のコストがかかっていた宇宙空間での細胞実験が数百万円で行えるようになるとのこと。加えて、今まで難しいとされていた衛星に搭載可能な遠隔・自動生物実験装置の実現およびその開発期間の短縮化が可能になったとしている。
また、同モジュールは、宇宙空間での微細藻類ユーグレナの成長や挙動の調査にとどまらず、医療分野などの研究分野での活用も期待されるという。