ドーモは、新たに「Domo.AI」の提供を開始した。
Domo.AIは、Domoのデータ活用プラットフォーム上に、ビジネスの固有のニーズに応え様々なAIモデルを最適化する柔軟なフレームワークを提供し、Domoユーザーは、AIによる有意義なデータ体験を通じて事業成長に貢献できるようになると述べている。
Domo.AIの概要
Domo.AIは、Domoのプラットフォーム上で大規模言語モデル(LLM)を含むAIや機械学習(ML)モデルの管理、活用、最適化を行うことを容易にし、ユーザーがシンプルで利用しやすいデータを扱えるようになるという。また、企業のあらゆる部門における核心的な問題や業務プロセスに対して、有益な示唆の提供や実行可能なアクションの提案を迅速に行うとしている。
具体的には、下記のような対応が可能だという。
- マーケティング部門で行う、デジタルテキストをもとに人間の感情を読み取る「感情分析」
- マーケティング活動のどの部分がビジネスに貢献したかを統計学的に分析する「メディアミックス・モデリング」
- セールス部門におけるよりタイムリーで正確な売上予測
- リスク管理部門における組織内の不正行為やセキュリティ・アラートの検知の強化
- 人事部門におけるより迅速で正確なキャパシティ・プランニング
Domo.AIは、Jupyter WorkspaceやAutoML(自動機械学習)など、DomoのMLおよびデータサイエンス(DS)の主要機能の上に構築されているほか、今夏、新たに発表されたDomoのAIフレームワークであるAIサービスレイヤーは、現在では一般提供(GA)されているという。
また、Domo.AIとDomoのデータガバナンス機能およびモニタリング機能を組み合わせることで、ユーザーは組織のデータの完全性(データがすべて揃っていて欠損や不整合がないこと)を維持できるほか、データの完全性と秘密にする情報を保護するセキュリティ・プロトコルを遵守し、規制要件へのコンプライアンスを証明することができるとしている。加えて、どのデータやAIがどのように組織内で使用されているか判別でき、ブラックボックスAIではない「責任あるAI」となり得ると述べている。
現在利用可能なDomo.AIの主な機能
- AIサービスレイヤー:既に利用可能な生成AIのOpenAIや、近日提供予定のGoogle Bard、その他のAI/ML、LLMモデルとDomoプラットフォームがシームレスに統合し、ローコードからプロコードまですべての開発者がDomo上でAIの各機能を利用可能
- 生成AIサービス:AIサービスレイヤー内にあるText Generation(テキスト生成)、Text-to-SQL(テキストからSQL生成)、Text-to-Beastmode(テキストからグラフや表の作成に必要な関数を生成)の3種類のAI生成機能により、ユーザーは直感的かつ効率的にAIを活用し、データベースに対する複雑な命令文(クエリ)をシンプルな会話型言語に変換して実行可能
- AIサービスSDK:カスタムアプリを構築する機能を持つdomo.jsからDomo.AIを利用することで、コードをコピーし貼り付けるだけでアプリのカスタマイズができるDomo Bricksや、アプリ構築フレームワークのApps、ドラッグ&ドロップで直感的にアプリ作成ができるApp Studioの利用が可能になり、柔軟にアプリ開発することが可能
- データ準備機能とAI Magicタイル(データ加工):Domoのデータ準備機能とAI Magicタイル(データ加工)機能により、大量の入力データを効率的に準備し、機械学習モデルが一斉にあらゆるデータから予測した結果を出力するバッチ推論をすることが可能
- AIモデル管理:DomoのAIモデル管理機能を使って、サーバーレスベースで外部モデルを登録・管理し、既存のMLインフラと統合したり、他のAPIサービスと連携したりできる。JupyterワークスペースやAutoMLなどDomoホストモデルのほか、生成AIのOpenAI、Hugging Faceなどの外部ホストモデルも構築、トレーニング、活用可能