石灰石を主原料とし、原料に水や木材パルプを使用せず紙の代替や石油由来原料の使用量を抑えてプラスチックの代替となる新素材「LIMEX(ライメックス)」を開発・製造・販売する株式会社TBM(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:山﨑敦義、以下TBM)は、神奈川県横浜市(市長:林文子)と、LIMEXの活用による循環型イノベーションの推進を目的とした連携協定を締結したことを発表致します。SDGs未来都市の横浜市が掲げる温暖化対策の推進、2050年までの脱炭素化「Zero Carbon Yokohama」の実現に向けた取組に貢献できるLIMEXの事業を評価して頂きました。本協定の締結を契機にTBMは、横浜市内でのLIMEX製品の普及やアップサイクルの促進による市内経済の活性化に貢献し、エコロジーとエコノミーを両立した循環型イノベーションの実現に向けて、横浜市との連携を強化して参ります。
<アップサイクルとは>
サステナブル(持続可能)な「モノづくり」の新たな方法論のひとつ。従来から行われてきたリサイクル(再循環)とは異なり、単なる素材の原料化、その再利用ではなく、元の製品よりも次元・価値の高いモノを生み出すことを最終的な目的としています。
■ 背景
持続可能な開発目標(SDGs)やプラスチック問題の課題解決に向けて、企業や自治体の対応が求められています。TBMは2015年に経済産業省の支援を受けて、新素材LIMEX を生産する第1号プラント(宮城県白石市)を完成。LIMEX 製品の実用化に向けて大手事業会社との共同開発やパートナーシップを強化し、4,500社を超える企業等に導入いただいています。世界各地でプラスチック規制が高まる中、プラスチック袋の代替素材として、G20の大阪サミットのごみ袋に、主原料の石灰石と植物由来樹脂でつくられた「Bio LIMEX Bag」が採用される他、全国のアパレル店舗の袋(ショッパー)や自治体のイベント時の袋として「LIMEX Bag」の導入が進んでいます。紙の代替の導入事例としては、「吉野家」や「スシロー」、「ガスト」など全国の飲食店でのメニュー表に採用、東京マラソンで配布された公式マップ、Brussels SDG Summitの公式冊子、野村総合研究所のサステナビリティブックなど企画印刷物での採用が進んでいます。また、自治体との連携では神奈川県とSDGsへの貢献及び持続可能な循環型のまちづくりを目指し、「かながわアップサイクルコンソーシアム」を発足。LIMEX 製品を使用、回収、再製品化するパートナーとして神奈川県内の45 団体(※2019年10月時点)が参画し、LIMEX のアップサイクルを通じたサーキュラー・エコノミーの構築を目指した活動を推進しています。
■ 概要
TBMは、昨年のCOP24に日本政府代表団として参加し、日本パビリオンで実施されるイベント「LIMEX – 石灰石で拓く脱炭素循環型社会への道」を主催、今年に入り「かながわアップサイクルコンソーシアム」を発足するなど、SDGsへの貢献及び持続可能な循環型まちづくりを目指した活動に取り組んでいます。一方、横浜市は、持続可能な大都市モデルの実現に向けて、2050年までの脱炭素化「Zero Carbon Yokohama」の実現を目指し、地球温暖化対策・エネルギー施策を推進しています。今回の協定は、石油や水や森林などの環境資源を保全し、持続可能な社会に貢献するLIMEXの事業を評価して頂き、連携協定の締結に至りました。本協定の締結に基づき、横浜市との連携を強化して、紙・プラスチックの代替となるLIMEX製品の普及や、アップサイクルの促進を通じた市内経済の活性化を目指し、以下のエコロジーとエコノミーを両立した循環型イノベーションを推進する取組を進めて参ります。
[主な取組内容]
1.市内経済の活性化・ベンチャー企業支援施策の推進
・ベンチャー企業支援拠点YOXO BOXへの協力
ベンチャー企業の支援拠点(関内)「YOXO BOX」と連携して、メンター・セミナー講師などへの協力・出展をしていきます。
・市内企業とのビジネスマッチング
経済関係団体等とも連携し、ものづくり企業や市内中小企業とのビジネスマッチングを通じ、新たな製品開発・ビジネスチャンスの創出を目指します。
2.SDGs未来都市・温暖化対策の推進
・ヨコハマSDGsデザインセンターとの連携
ヨコハマSDGsデザインセンターと連携し、SDGs未来都市の実現に向けた取組を進めていきます。
・脱炭素社会に向けた取組
脱炭素社会の実現に向けた普及啓発に、LIMEXの活用を通じて協力していきます。
3.プラスチック代替素材の普及促進
プラスチック代替素材の普及促進に協力するとともに、将来に向けた回収スキームの研究を共同で行います。
4.アップサイクルの推進・オープンイノベーションの推進
・かながわアップサイクルコンソーシアムへの参画
2021年の実装化を目標とし、[使用する⇒回収する⇒再製品化する]というサイクルの実現を通じて世界の循環型社会の先進エリアを目指す「かながわアップサイクルコンソーシアム」へ横浜市も参画していただき、オープンイノベーションによるアップサイクル推進に取り組みます。
[HP]https://upcycle-consortium.com/
・オープンイノベーション推進
TBMが持つ「エコロジーとエコノミーの両立したオープンイノベーション」の知見や技術を活かし、市民や事業者の皆様への啓発や、横浜市職員に向けた人材育成などの取組に協力して参ります。
■ 新素材「LIMEX(ライメックス)」について
[ LIMEXとは ]
・ LIMEXは炭酸カルシウムなど無機物を50%以上含む、無機フィラー分散系の複合材料であり、日本発の新素材。
・ 2013 年、経済産業省のイノベーション拠点立地推進事業「先端技術実証・評価設備整備費等補助金」に採択。
・ 2014 年、国内特許を取得。現在、日中米欧を含む30か国以上で登録済。
・ 2015 年、宮城県白石市に年産 6,000 トンの LIMEX を製造する第1工場を建設。
・ 2016 年、米国シリコンバレーの「Plug and Play」で初の 『世の中に最も社会的影響を与える企業ソーシャルインパクトアワード』を受賞
・ 2017 年、「第7回日米イノベーションアワード」において『イノベーション・ショーケース』を受賞
・ 2018 年、COP24(第24回国連気候変動枠組条約締約国会議)に日本政府代表団として参加
・ 2019 年、経済産業省・環境省による「G20 持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」における「G20イノベーション展」に出展
[ 紙の代替として ]
・ 通常、普通紙1トン生産する場合、樹木を約 20 本、水を約85トン使うが、LIMEX は原料に木や水を使用せず、石灰石 0.6~0.8 トンとポリオレフィン約 0.2~0.4 トンから LIMEX の紙代替製品(LIMEXシート)1トンを生産可能。
※国内の製紙業界においては、単に伐採するだけでなく海外で植林活動を実施。
※使用済みの LIMEX の紙代替製品を廃棄する場合は可燃ごみ扱い。(古紙回収に出さない)
[ プラスチックの代替として ]
・ 従来のプラスチックの原料は石油由来樹脂 100%であるが、LIMEX では主原料が石灰石であり、石油由来樹脂の使用量を大きく削減可能。
・ LIMEXは、石灰石を主原料に石油由来樹脂と構成されているが、石油由来樹脂を植物由来樹脂に置きかえたBio LIMEX製品を発表(袋の代替製品)。
・ 単価の安い石灰石を主原料とすることで価格競争力を有する。
・ LIMEX の印刷物等のリサイクル材から、LIMEX 製のプラスチック成型品(LIMEXペレットを加工)を製造することが可能。(LIMEXのアップサイクル)
[ 資源としての石灰石の埋蔵量 ]
・ 日本でも 100%自給自足できる資源。世界各地の埋蔵量も豊富で、ほぼ無尽蔵。
■ 株式会社TBM
代表取締役CEO :山﨑 敦義
本社 :東京都中央区銀座 2-7-17-6F
設立 :2011 年
資本金 :107 億 4,480 万円(資本準備金含む)/ 2019 年 2月時点
事業内容 :LIMEX 及び LIMEX 製品の開発・製造・販売
URL :https://tb-m.com/
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