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データドリブンから“withデータ”へ

CXを最大化するクリエイティブのためのデータ活用方法──実践的フレームワーク「CREATE」とは

第2回

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 本記事では、顧客体験価値(CX)を最大化するための新フレームワーク「CREATE」を紹介します。「CREATE」とは、データやクリエイティブをビジネスの現場で扱う人に向けた、マーケティングの実践的なフレームワークです。6つの構成要素それぞれに焦点を当てつつ、データ活用とクリエイティブの融合について解説していきます。

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マーケティングはデータドリブンに偏りすぎている

 ビジネスにおけるデータ活用の進展にともない、データで見える指標のみを重視するマーケティング手法が増加した結果、長期的な視点(ブランディングなど)から短期的な視点(販売促進など)へとマーケティングの潮流が変化してきました。

 確かにデータ化できる指標を重視したマーケティングには様々なメリットがあります。

 中でも最も大きなメリットだと考えられているのは、データを使って施策を客観的に評価し、効果的なPDCAサイクルを回すことが可能となる点です。

 たとえばテレビCMでは、視聴者のブランド認知率や好意度を高める手法ではなく、即時的な購買行動やWebアクセスを促す手法が好まれるようになっています。これは、従来ブラックボックスとなっていたテレビCMの効果を即時的・客観的に把握することで、効果的にクリエイティブの修正を行うことが可能となったためです。

 即時的な購買行動やWebアクセスによってテレビCMを評価することは、SMARTのフレームワークに忠実で、ビジネスにおけるKPI管理やPDCAの観点からは理想的といえます。

 一方で、顧客体験価値(CX)を重視する潮流も生まれてきています。

 一時的な成果を求めるのではなく、顧客との関係性を大切にし、長期的な視点でブランドへの愛着を育むことを追求する戦略で、AppleやNikeが好例です。

 Appleは製品の機能だけでなく、ブランドの世界観やストーリーを訴求することで、顧客の心を掴んでいます。Nikeは、スポーツを通じて人々を鼓舞するメッセージを発信したり、同じスポーツを愛する仲間たちをデジタル上でつないだりすることで、ブランドへの共感を呼び起こしました。

 「カスタマーエクスペリエンス」「ナラティブマーケティング」といった表現をされるこれらの戦略は、「情緒的価値」や「共感」「顧客とのつながり」などを重視しています。いずれも、データだけでは測ることができない顧客の体験や感情に着目している点が特徴的です。

 テレビCMでは、一時期Webへのアクセスを最大化させるため、「いますぐ検索」「企業名の連呼」を映像に盛り込むという手法が主流となっていました。これらの手法は、Webアクセスという短期的な指標を最大化するためには効果的かもしれませんが、世界観やブランドへの共感といった顧客体験価値という観点からは必ずしも最適とはいえません。

 短絡的にデータを活用してしまうと、顧客が真に求めるコミュニケーションからかけ離れてしまう危険性があります。なぜなら、具体的な消費者との接点となるクリエイティブと、顧客体験は非常に密接だからです。顧客体験の視点を重視しつつ、クリエイティブの効果を最大化させるためのデータ活用方法が求められます。

 データとクリエイティブのバランスを保ちつつCXを最大化させるために必要なのが、今回のテーマでもある「CREATE」フレームワークです。

 CREATEは、「Comprehensive(包括的)」「Realistic(現実的)」「Empathetic(共感的)」「Actioning(実行する)」「Testing(検証する)」「Evolving(進化する)」の6つの要素で構成されており、データとクリエイティブの融合を目指すためのガイドラインとなります。

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この記事の著者

岩井 大志(イワイ ダイシ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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