アドビは、デスクワーカーとして働いている会社員500名(フロントオフィス業務担当者250名、バックオフィス業務担当者250名)を対象にした、「ビジネスにおける帳票郵送業務」に関する調査結果を発表した。
デジタルデータと郵送の重複送付について
郵送業務の状況を調べたところ、291名が「紙の見積書や請求書、領収書を使用している」と回答。そのうち85.6%が、印刷や郵送業務を行っていることが分かった。また、69.5%が印刷、郵送業務の前後に、同じ書類をデジタルファイルとしても重複して送っていることが明らかに。年齢別で見ると、重複して送っている割合が20代では78.8%、30歳以上では61.1%と、20代の方が17.7%高く、デジタルファイルの扱いの差がうかがえる。
紙書類の使用頻度、書類の種類について
紙の書類の使用頻度について、全体の87.4%が「週に1日以上」、約半数の49. 6%が「毎日」紙を使用している結果となった。
さらに、日々の業務で紙の書類を使用していると回答した437名に業務の種類を聞いたところ、最も多かった回答は「見積書、請求書」で51.9%、次いで「領収書」(46.7%)、「契約書など社外との重要書類」(45.5%)と続いた。また、デジタル化により印刷を減らせる、なくせると思う業務を聞いたところ、こちらも「見積書、請求書(36.9%)」が最多となった。
月間の郵送数、配送トラブルと業務負担について
請求書や支払い確認書の郵送が遅れたことで、業務進行や締め切りに支障が生じる、あるいは業務が中断するなどの経験有無について聞いたところ、全体の68%が「経験あり」と回答。
また、紙の書類を印刷して郵送していると回答した249名を対象に、ひと月でどれほどの量を印刷、郵送しているか聞いたところ、最も多かったのが「11通~100通ほど」で49%、次いで「1通~10通ほど」(31.7%)、「101通~1000通ほど」(15.3%)、「1001通以上」(4%)と続いた。さらに、印刷、郵送業務にどの程度の時間をかけているかを聞いたところ、3時間以上かけていると回答した割合は62.2%にも上り、多くの担当者の業務負担となっていることが分かった。
今後の郵送数の削減意向について
2024年秋に予定されている郵便料金の値上げが実現した場合、見積書や請求書、領収書などの郵送業務について、「とても削減すると思う」が16.8%、「どちらかというと削減すると思う」が35.2%と、合わせて半数以上の52.0%が郵送業務を削減すると考えていることが明らかになった。
また、郵便料金の値上げが実現した場合の具体的な影響について、「紙での郵送回数の減少」(55.4%)が最も多く、次いで「紙での郵送の廃止」(53.8%)、「デジタル管理の実施、管理ツールやソリューションの導入」(30.4%)と続いた。
「ビジネスにおける帳票郵送業務に関する調査」 概要
- 調査方法:インターネット調査
- 実施対象:500人(デスクワーカーとして働く20~59歳の男女<バックオフィス業務担当者(労務・総務・法務、経理・財務・会計、人事)、フロントオフィス業務担当者(広報、企画・マーケティング、営業、営業企画・営業推進・営業支援)、250名ずつ均等割付>)
- 調査期間:2月28日~3月3日