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マーサーとシミック、AIとパーソナリティデータを活用し、面接官と採用候補者のマッチングを実証実験

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 マーサージャパン(以下、マーサー)は、シミックホールディングス(以下、シミック)と共同で、新卒選考におけるAIとパーソナリティのデータを活用した面接官と採用候補者のマッチングに関する実証実験を開始した。

 両社は、2024年4月より新卒採用における候補者体験向上を目的に協業を行っている。

 今回、シミックが行った過去の面接データを用いてパーソナリティプロファイリングを実施し、面接官と採用候補者とのマッチ度(パーソナリティの距離)を調べ、評価情報との組み合わせでこれらの相関関係について検証を行った。その結果、面接官と採用候補者のマッチ度と評価が相関していることがわかったという。

 このことから、採用する企業側として、候補者とのマッチ度が低い面接官のバイアスによって評価が低くなることで不採用となった、優秀な人材をとりこぼすリスクを軽減することにつながるとしている。

 一方、候補者からするとマッチ度が高ければ(パーソナリティ距離が近い)、相性がよく「話しやすい相手」としてより良いコミュニケーションにつながる傾向があるという。これにより、採用候補者の選考過程における満足度が高まるため、入社意欲の向上が期待できるとしている。

同実証実験の内容

  1. マーサー独自のAIテクノロジーによるパーソナリティプロファイリングを利用し、「聞く」「伝える」双方向からコミュニケーションに長けた人材を面接官候補としてプール化する
  2. 面接官候補にはより良いコミュニケーションができるよう研修を実施し、合わせてパーソナリティごとの接し方を示したコミュニケーションガイドを提供する
  3. 面接官候補と採用候補者をマッチングテクノロジーで突き合わせ、選考体験満足度が上がるようにパーソナリティ距離が近い最適な組み合わせを作る
  4. この組み合わせの面接の結果、候補者の選考体験満足度の向上にどの程度寄与したかを録画データや面接後のパルスサーベイなどを組み合わせて検証し、マッチングの精度を上げる
採用領域でのパーソナリティデータ利用の流れ(イメージ)[画像クリックで拡大]
採用領域でのパーソナリティデータ利用の流れ(イメージ)
[画像クリックで拡大]

 両社は今後、パーソナリティデータを使い、タレントマネジメントのさまざまな領域(例:採用、オンボード、配属・異動、育成、チーミング、評価)での活用を検討していくとしている。

 その内の1つが、マーサーのAIモデルに沿った面接やコミュニケーションにより、社内人材を特定しプールしていくことだという。

 この人材は、一般的に他者との効果的なコミュニケーションをとることに向いており、さらにはプレゼンテーションや場の心理的安全性を担保した環境を作れる、「聞く」「話す」のプロフェッショナル人材であるとしている。

 この人材プールによって、採用における面接官としてだけでなく、社内外への営業やプレゼンテーション、社内会議のファシリテーションなどさまざまな役割を担うことが期待されるという。

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