2025年は「イノベーションの民主化。」が大きく前進(eiicon)
2025年の象徴的な取り組みを振り返って
2025年は、eiiconが掲げてきた「イノベーションの民主化。」が大きく前進した一年となりました。これまでオープンイノベーションは“出会いの場づくり”に偏りがちでしたが、当社はその枠組みを広げ、出会いから事業創出までを一気通貫で支援する仕組みを明確にしました。
その象徴となるのが「AUBA 3.0」のリリースです。企業が自社のコンセプトを言語化し、事業化プロセスへ落とし込むまで伴走できるよう、イノベーションマネジメント機能を大幅に強化しています。
また、AI技術が急速に普及する時代において、地道な取り組みを続けてきた企業がオープンイノベーションで成果を生み始めていることも、2025年の特徴です。
2025年2月に「OI PORTFOLIO」で公開・紹介した 浅野水産様はその象徴的な事例です。同社は5〜6年前から着実に取り組みを重ね、現在では過去最高収益を達成するまでに成長しており、長期的なイノベーション活動が確かな結果に結びつくことを示しました。
こうした成果は大企業に留まらず、中小企業にも広がっています。各社が自社の意思を明確に示しながら未来への挑戦を加速させており、イノベーションがより多くの企業にとって“開かれた営み”となりつつある転換点の一年だったといえます。

株式会社eiicon
取締役副社長 COO・CDO
富田 直氏
2016年、eiicon を代表中村と共に共同創業。サービス全体のマーケティング、プロモーションからWebサイト開発・デザイン~ディレクション含むモノづくり全般を担うプロダクトサイド責任者を務め、36,000社をこえる日本最大級のオープンイノベーションプラットフォーム「AUBA」、会員2万人を超える事業活性化メディア「TOMORUBA」等を設計・構築。
2025年、CVC運営に潜む論点や成功パターンを整理(XSprout)
2025年の象徴的な取り組みを振り返って
2025年のXSproutは、CVCが単なるスタートアップ投資部門ではなく「企業の戦略機能」として再定義されつつある流れを踏まえ、その進化のプロセスや実態を可視化することに取り組みました。スタートアップ連携の重要性が高まる中、CVCは事業創出を前進させる有効な手段である一方で、事業部連携や投資後のスタートアップとの共創関係構築といった運営上の壁も浮き彫りになっています。
こうした課題に対し、私たちはCVC117社への実態調査と「Corporate Venturing Finder」によるスコアリング評価を実施し、CVC運営に潜む論点や成功パターンを構造的に整理しました。
Finderは企業のイノベーション体制を多面的に評価し、各社に適した新規事業アプローチやCVCの進め方を導き出す独自ツールです。従来は担当者の経験に依存しがちだった活動に、再現性のある指針を提示できるようになりました。
さらに、CVCの実践知を共有するイベントの開催を重ね、CVCコミュニティが拡大し、知見が循環する基盤構築にも着手しました。

株式会社XSprout
共同代表取締役
香川 脩氏
eiiconに参画後、大手事業会社の新規事業創出をPMとして支援。黎明期よりeiiconの事業拡大に貢献し、2022年よりEnterprise事業部 部長に就任。24年11月より現職。2023年12月にSpiral Innovation PartnersとのJVである株式会社XSproutを設立、代表取締役に就任。大企業からのMBOに関して、MBO主体企業の経営メンバーとしての実経験、スタートアップとしてJV設立などの実経験を保有。
“攻め”だけでなく“備え”としての事業共創を普及啓発(JOIRA)
2025年の象徴的な取り組みを振り返って
2025年は、先行きが見通しにくい時代において、「事業共創(オープンイノベーション)を“攻め”だけでなく“備え”としても使いこなす」必要性を強く感じ、普及啓発と人材育成を進めた一年でした。
地政学リスクの高止まりや生成AIの急速な進展により、計画を遂行する力に加えて、状況変化に合わせて素早く組み替える力が問われています。オープンイノベーションは新規事業の創出だけでなく、サプライチェーンの分断や技術潮流の変化に対し、社外の知見・資源を取り込みながら選択肢を増やせる“事業レジリエンス”の手段にもなります。
JOIRAの活動は二本柱で、第一に大手企業の実践をヒアリングし、成功・失敗の分岐点を明らかにし、「再現可能な型」として体系化を進めています。
第二に、その知見を中小・中堅企業にも届け、地域課題×自社の強みを起点にスタートアップや大学、自治体と組みやすくする価値提供のモデルを磨きました。
日本は海外に比べて依然として浸透の余地があると考えています。
そこで産業・企業規模別の社外連携の実態を可視化するため「Open Innovation Survey 2025」を実施しました。2026年3月までに調査結果を報告予定です。

一般社団法人日本オープンイノベーション研究会(JOIRA)
代表理事
成富 一仁氏
メーカーの技術職、経営支援団体、DXコンサルティングファームを経て、2021年よりeiiconに参画。主に製造業の経営課題解決に資する情報提供や教育プログラムの設計・運営に携わる。アメリカ、中国、ドイツ、イスラエルなど海外の先進事例を継続的に調査し、その知見を国内企業の戦略立案・意思決定に反映。またeiicon参画後は自治体や大手企業のオープンイノベーション企画・実行を一貫して支援してきた。多様な業界・セクターと協働し、本質的な共創を推進してきた経験を基盤に、一般社団法人日本オープンイノベーション研究会を設立し、代表理事に就任。
