SAPジャパンでは、昨年10月に、公益事業本部を設立し、2016年予定の電力小売全面自由化や、2017年予定の都市ガス小売自由化などを見据えた変革を支援してきた。今回の「ユーティリティ・デジタルトランスフォーメーション・オフィス」の設立は、この取り組みをさらに発展・強化するものだという。
ビジネスのデジタル化は、あらゆる事業者にとって、今後取り組んでいくべき課題となっており、SAPの調査によれば、現在、世界のCEOの90%が、デジタル化の重要性を認識しているという。
日本は、世界で最も高品質な公益サービスが提供されていることから、この分野のデジタル化が特に早く進むと考えられる。デジタル・エネルギー・ネットワークの世界では、すべての市場参加者がIoT技術を活用し、デジタルで連携するようになるという。
「ユーティリティ・デジタルトランスフォーメーション・オフィス」は、このような背景を踏まえ、日本の公益分野の企業の、ビッグデータやIoTを活用したビジネスを強力に支援するため、他国に先駆けて設立された。
例えば、IoT技術で集めたビッグデータを活用することで、設備や装置の予知保全や、ピーク需要予測の精度向上を実現したり、また、デジタル化によりビジネスプロセスやビジネスモデルを再構築するなど、ビジネスの変革を支援していくとしている。