2026年5月12日、Salesforceは、全ての新規Salesforce顧客向けにSlackをAIワークプラットフォームとして標準提供開始したと発表した。これにより、新たなSalesforce利用企業は追加費用や複雑なセットアップ作業無しで、初日からSlack上でCRMデータと連携した業務をスタートできる。

従来、営業やサービス担当者は複数ツールの切り替えにより業務効率が低下していたが、SalesforceはSlackを「統合」から「統一された体験」へと進化させ、CRMデータと日常業務の連続性を強化。実際、同社でのSlack利用実績ではサービスケース解決速度が2倍、営業応答速度21%向上、週最大20時間の非効率作業削減、そしてユーザー満足度96%を達成している。
主な新提供内容は以下の通りである。
- 全ての新規Salesforce顧客には、CRM連携済み無料Slackワークスペースが自動で生成される。ワークスペースではSlackから直接CRMレコードの参照・更新が可能で、チームによる協業、コミュニケーション、業務推進が即座に行える。
- Slack内では、AIチームメイト「Slackbot」が全Salesforce顧客で利用可能となる。Slackbotは、作業画面を離れずにSalesforceレコード呼び出しやワークフロー実行、メール・カレンダー操作をサポート。さらに「Slackbot Skills」により各種ツール操作や自動化も可能となる。
- 新ビュー「Today」では、緊急タスクやカレンダー、重要メッセージを一画面で集約。「Activity」タブでは自身に関連する情報やタスクが整理され、業務の抜け漏れも防げる。
今夏以降、新規Salesforceインスタンスでは自動的にフリープランのSlackワークスペースが提供され、CRMデータも自動接続される。既存顧客も管理設定からSlack連携が可能で、権限やデータは保持されたまま即利用が始められる。
Slackbotの進化もポイントだ。今後は通話記録や案件更新、会議前のアカウント調査、サービスケースのルーティングなども会話の中で完結。この会話型インターフェースにより、複数タブの切り替えを排除し、業務コンテキストを失わずタスクを進行できる。
また、Slackbotは「Thinking Steps」機能で推論過程を可視化し、PDFや表・画像ドキュメントの読み取りにも対応。契約書自動要約や項目抽出など、手作業の入力も大幅に削減できる。
導入初期の顧客事例では、AI提案の精度は97%、重要メッセージ抽出の有効性は88%との結果が出ている。今後、Slackbotは他のプランにも段階的に試用が拡大され、様々な規模のチームでエンタープライズ級AIの活用が可能になる予定だ。
SlackのAIワークプラットフォーム化は、複雑化する企業の業務環境において、AI・人・データ・ツールを一元化する基盤となる。経営企画・新規事業開発部門は、データドリブンな意思決定と現場連携の迅速化が見込める。
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