Salesforceは新たなソリューション「MuleSoft Agent Fabric」を発表した。

MuleSoft Agent Fabricは、管理されていないAIエージェントを安全でインテリジェントなネットワークへと変革するソリューション。構築する場所を問わず、あらゆるAIエージェントをカタログ化し、オーケストレーション、ガバナンス、監視を一元的に実現する。企業の分散したデジタル労働力の連携基盤として機能。AIエージェントのスムーズなコラボレーションを実現し、信頼性の高いエージェントネットワークの構築を可能にする。

MuleSoft Agent Fabricは、顧客の多様なAIエージェント環境を統合し管理するための4つの機能を提供。これらを連携させることでエージェンティック・エンタープライズを実現する。
- あらゆるAIエージェントやツールを検出:「MuleSoft Agent Registry」は、MCPやA2Aサーバーを含むあらゆるAIエージェントやツールを登録し、開発者や他のAIエージェントが検出できるようになる中心となるカタログ。これにより、あらゆるAIアセットを容易に検出・再利用し、ワークフローに組み込むことが可能。
- エコシステム全体でのAIエージェントのオーケストレーション:「MuleSoft Agent Broker」は、AIエージェントやツールをビジネス中心のドメインに整理し、タスクを動的にルーティングするインテリジェントなルーティングサービス。顧客が選択したLLMを基盤とし、A2A(Agent2Agent)やMCP(Model Context Protcol)を通じて接続することで、複雑なマルチステップのプロセスであっても多様なAIエージェントやシステム間でシームレスに実行することが可能。
- あらゆるAIエージェントのやり取りで信頼性とセキュリティを担保:「MuleSoft Agent Governance」は、エンタープライズグレードのガードレールを提供し、あらゆるAIエージェントのやり取りに対してセキュリティ、コンプライアンス、ポリシー管理を適用。これにより、組織は安全にAI導入を拡大でき、あらゆるアクションが安全かつ企業および規制要件に沿ったものであることを担保できる。
- AIエージェントの意思決定をエンドツーエンドで可視化:「MuleSoft Agent Visualizer」により、ITチームにAIエージェント間の関係性を示す動的なマップを提供。AIエージェントがどのように接続され、相互作用し、動作するかが示される。ブラックボックス化されたAIを可観測性のあるシステムに変えることで、パフォーマンスの最適化、障害の防止、エージェンティック・ワークフォースへの信頼構築に必要なインサイトを提供する。
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