セールスフォース・ジャパン(以下、Salesforce)は、Agentforce 360 Platform上に構築された「Agentforce for ISV」を発表し、提供を開始した。

Agentforce for ISVは、企業が独自の知的財産(IP)とビジネスノウハウをエンタープライズグレードのプラットフォーム上でパッケージ化できる、すぐに利用可能な基盤。このプラットフォームにより、AI、データ、CRMを単一の信頼性の高いレイヤーで統合する基盤が利用できる。
Agentforce for ISVによりSalesforce Platformパートナーは、AgentforceおよびData 360を活用し、消費ベースの商用モデルで独自のフルスタック・エージェンティック ソリューションを構築、パッケージ化、収益化することが可能。なお、Slack、Tableau、Marketing Cloudへの段階的なアクセスは、本年後半に順次提供される予定だという。
Salesforce Platformパートナー向けに設計された主要な要素
- イノベーションの加速:高付加価値ソリューションを極めて短期間で市場投入することが可能。
- 確信を持って構築:信頼性やセキュリティ、シームレスなプラットフォームの統合を確保。
- 継続的収益の創出:柔軟な従量課金型モデルにより、製品を高付加価値サービスへと変革。
業務を加速させる3つの中核コンポーネント
Agentforceでは、アイデアの着想から市場投入までの時間を短縮できる。これを支えるのが、次の中核コンポーネント。
- 事前構成済みテンプレート:Agentforceでは、信頼性とセキュリティを備えた構築・設定・テスト・デプロイ・モニタリングのための AI エージェント向けテンプレートを用意。これにより、顧客への価値提供までの時間を大幅に短縮できる。コアバリューを生かしたソリューションをパッケージ化し、標準のSalesforceコンポーネントや、 Apex、フローと並行して展開可能。パッケージ化機能により、手戻りを最小限に抑えつつ、パートナー独自の知的財産 (IP) とカスタム機能をAIエージェントの差別化要素として提供できる。
- 組み込み型検索拡張生成(RAG):AgentforceのAtlas推論エンジンが複雑なデータ統合の処理を担い、ソリューションが初期状態から文脈を理解できる。Retrieval-Augmented Generation (RAG) と推論機能により、AIエージェントは自社データをすぐに理解。よりインテリジェントな意思決定を行える。
- 自動化:開発ワークフロー全体を簡素化し、スムーズな状態を実現。Agentforce Vibesは自然言語でベストプラクティスを提案し、コード生成やユニットテストの構築を実行する。MCP や開発環境のセットアップも不要。また、データの取得・検証・連携も自動化されており、煩雑な手作業を排除してスピードを最大化する。
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