クリエイティブな組織を「創造する」10のガイドライン
あなたの組織の課題は何だろうか?あなたは組織のために、何を達成したいと願っているだろうか?たとえば、優秀な人材の採用、メンバーの意欲を高めること、知識を共有・活用すること、そして、創造的であること。このような課題の解決には、正しいツールが存在し、役に立つ。今から示す具体的な活動を、是非あなたの組織で実行してもらいたい。
CREATIVITYの頭文字をとって、下記のガイドラインを提示する。
- C(Culture):組織の文化こそ成功のカギ
- R(Reexamine):先入観を打破する
- E(Empower):関係者全員に働きかける
- A(Align):目的とインセンティブを結びつける
- T(Tools):創造的な選択肢を生み出すツールを活用する
- I(Iterative):実験の反復と修正
- V(Virtual):バーチャルな、開かれた、ネットワーク型組織
- I(International):国際的で、分野横断的な視点
- T(Talent):才能ある人材を、探し、育て、確保する
- Y(Yield):創造性が割に合うか、測定する
組織の文化づくりには、徹底した取り組みが必要
組織の文化を作り上げるには、どういう姿を目指すのか。例を見せてみよう。
たとえば、新たな表現に挑戦してきた芸術家の作品をメンバーに見せてみる。このような芸術家が、どれほど大胆な挑戦をしてきたか、メンバーに伝えよう。このような取り組みに始まり、会社が行うあらゆることが、文化に結び付けられていなければならない。徹底的な取り組みを抜きにして、文化など定着しない。そして、これから述べるいくつもの取り組みも、互いに繋がっており、組織の文化となっていくものである。
あなたの組織の先入観を打破しよう
犯罪率が高く、ドラッグがはびこり、人々が貧困に喘ぐ。これは、都市の内部でも起きているし、新興国でも起きている。しかし、多くの企業は、新興国にビジネスチャンスがあると考え、都市の内部には見向きもしない。起きていることは同じなのに。
たとえば、都市の内部の市場を、国内新興市場と呼んでみてはどうだろうか?先入観を打破するために、呼び名を変えてみるのだ。「おや?」と思えばしめたものだ。
皆さんは、ロジャー・バニスターを知っているだろうか?かつて、1マイル走で4分を切ることは、人類には不可能だと思われていた。それは肉体的限界だ、という先入観に縛られていたのである。しかし、ロジャー・バニスターが4分の壁を破った。すると、その後の3年間で、何と16人が4分の壁を破ったのである。実は、4分の壁は肉体的限界などではなく、先入観に過ぎなかったのだ。このような、先入観、即ち、「4分の壁」に、皆さんも突き当たっていないだろうか。あなたの組織には、あなたの組織の成功を阻む「4分の壁」があるのではないか?ロジャー・バニスターのように、先入観の壁を打破していこうではないか。
世界では、たくさんの画期的な製品が生みだされている。これらの製品に共通しているのは何だろう?よく考えてみよう。
それは、「先入観を打破」しているのだ。スターバックスも良い例だ。コーヒーはありふれたもので、コーヒーを売るには、値段を下げるしかない、と誰もが思っていた。しかし、スターバックスは、従来よりも高い値段で、コーヒーを世界中に売りまくっているのである。今まで当たり前、と思われていたことを覆すことがイノベーションなのだ。