「数字を操る力」と「数字を読み解く力」は別物
拙著『数字力×EXCELで最強のビジネスマンになる本』も、タイトルにEXCELと冠しています。多くの場合、数字力を鍛えるというと、このように「EXCELに代表されるツールを用いて、数字を集計したりグラフにまとめたりする能力」のお話がついて回ります。
ただ、ここで決してやってはいけないのは、「数字を操る作業力と、数字を読み解く解釈力を混同してしまう」ということです。この二つは、完全に独立した能力です。
両方できたら最高だけど・・・
もちろん、この二つの能力を、どちらも鍛え上げていくこともできるでしょう。これができれば、野球でいうところの「エースで4番」です。打撃に秀でつつ、投手としてもトップクラス。最高です。
しかし、ご存知の通り、野球の世界でエースで4番を体現している人は殆どいません。草野球レベルならいらっしゃるかもしれませんが、プロだとあの人とかあの人、と名前を挙げられる程度しかいないでしょう。多くの人は、打撃力を究めるか、投手としての道を進むかを選択しています。
ビジネスにおける分析能力に関しても同じ話ではないでしょうか。現実的には、どちらも最高レベルにする、というのはとてもハードルが高いことなのです。