LINK-Jは、ライフサイエンスのネットワークを通じ、分野を超えた内外の人的交流・技術交流を促進し、シーズやアイデアの事業化を支援するために設立された。LINK-Jの理事長には慶應大学医学部長の岡野栄之氏、副理事長には大阪大学大学院医学系研究科長の澤芳樹氏が就任した。
LINK-Jの事業運営にアドバイスを行う運営諮問委員会に、理化学研究所理事・松本洋一郎氏、京都大学iPS細胞研究所所長・山中伸弥氏を始めとする産学を結ぶ13名の識者の参画を得ているという。
LINK-Jは、ライフサイエンス領域で先行する海外の大学や機関と、海外から日本、日本から海外の双方向の連携を進めていくとして、まず、カリフォルニア大学サンディエゴ校と、ライフサイエンス領域での提携について合意した。
また、同じくサンディエゴを拠点とするライフサイエンス団体バイオコムとの提携も決定しているという。UCサンディエゴやバイオコムとの連携は、日本のライフサイエンス・イノベーションの活性化を促進するものだとしている。
三井不動産は、事業領域拡大のための新産業創造を重要な戦略と位置づけており、今回のLINK-Jとの協業による「日本橋ライフサイエンス・イノベーション推進事業」は、「柏の葉スマートシティにおける新産業創造」「ベンチャーとの共創事業である31VENTURES」と並ぶ新産業創造の柱となるとしている。
日本橋ライフサイエンス・イノベーション推進事業の拠点は、既存の「日本橋ライフサイエンスビル」「日本橋ライフサイエンスハブ」に、新たに「日本橋ライフサイエンスビル2」を加えて3か所となる。
京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥氏は、LINK-J運営諮問委員会・特別委員の就任にあたり次のようなコメントを寄せている。
「今回設立されたLINK-Jは、ライフサイエンスの様々な分野において、これまでにない新たな産業を生み出すための触媒であり、研究成果の社会還元を加速する重要な役割を担うものと考え、私も運営諮問委員会の特別委員として参画しました。研究のイノベーションを引き継ぐ、実用化のイノベーションの推進役となることを大いに期待しています」