日本の労働生産性は、主要先進7か国中19年連続で最下位
2014年の日本の労働生産性(就業者1人当たり名目付加価値)は、72,994ドル(768万円/購買力平価(PPP)換算)で、OECD加盟34か国中第21位(日本生産性本部「日本の生産性の動向 2015年版」)。2005年から21位の状況が続いており、主要先進7か国で最も低い水準となっている。このたびワークスでは、同調査において労働生産性第2位のノルウェーと日本におけるオフィスワーカーの「働き方」に関する意識調査を実施いたした。
ノルウェーでは93%が「自社の生産性高い」と回答。日本は23%
所属企業の労働生産性を「高いと感じる」または「やや高いと感じる」と回答した割合は、日本では23.4%、ノルウェーでは93.3%に達している。また、ノルウェーでは、自らの業務を「自己判断で進めていく業務」であると回答した人(8割超)の方が、「所属企業の労働生産性は高い」と回答する割合が高い傾向にある。
一方、日本では「手順が決まっている業務」とする割合が4割を超え、また手順が決まっている業務では、その業務を管理監督する必要性があることからフレックス制度やリモートワークがそぐわず、多くは決められた日(平日)・時間に出勤をする形となっている。また、ノルウェーでは、業務の自由度の高さからフレックス制度やリモートワークを認めている企業が多く、結果として休日出勤の頻度は日本を上回ることがわかった。
両国ともにICT環境・社内システムの充実を重要視
日本では、半数近くが自社のICT環境を不十分であると回答しながらも、約8割がICT環境や社内システムの充実が労働生産性の向上に影響するとしている。また、ノルウェーでは9割が自社のICT環境は整備されていると回答し、同じく約9割がICT環境の充実が労働生産性の向上に影響すると回答するなど、両国ともに生産性向上におけるICT環境・社内システムの影響度合いへの関心の高さが伺える結果となった。