AIを含めたNIの飛躍の鍵はデータのニューディール
いわゆるルーチンワークは機械に置き換わりますが、起業家的な仕事は置き換えられません。こういったことがより理解できるようになってきたのですから、コンピューターシステムを構築するときには、人々がより良い仕事、特にネットワーキングをよりよくできるよう、それを補強するようなものを作れば、社会はもっと豊かになります。ですが、そのためにはデータへのアクセス、計測ができなければいけません。そうなってくるとプライバシーの問題が出てきます。
いかに個人情報を保護しながら、企業や政府にとってデータを使いやすい状態にするかという課題に対し、ペントランド教授は「データのニューディール」という取り組みを提唱する。それは、個人に関するデータをその当人の価値ある資産と認め、他の私的財産と同様に個人の所有権を保証することから始まる。その上で、個人が安心して自身のデータを共有できるような法規制、セキュリティ技術、インセンティブのしくみを含んだシステムを作るという取り組みである。