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電通デジタルとビービットが語る、音声UIによる顧客体験向上――技術を収益化させる3つのポイント

Biz/Zine Day 2018 Autumn セミナーレポート Vol.4

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プラットフォームを利用したサービスだからこそ重要な、量より質のデータ活用

 音声UIで顧客体験を向上させ、何度も繰り返し使いたくなるようなサービス設計ができたとしても、そこから収益につながらなければ継続的にサービスを維持することは難しくなる。では、どのようにして音声UIから収益をあげればいいのだろうか。

 今ある事例の多くは、既存の店舗等に送客する新しい手段が手に入ったり、待ち時間を解消したりするといった、顧客とのタッチポイントの強化や既存チャネルへの送客という、既存ビジネスの補完モデルである。冒頭にあげたスターバックスの音声UIを使ったサービスもこれに当たる。また、Spotifyなどのサブスクリプション型のサービスと音声UIとは相性が良いと言われている。しかし、これも新しく収益が生まれた事例ではない。

 今後どんどん生まれてくるだろうと予想できるのは、広告モデルである。その際のヒントは既存の事例からも得ることができる。例えば、インターネット環境を利用してラジオを無料で聴けるradikoは、今年7月にオーディオアドの実験を開始した。radikoは今まで地上波の広告をそのままネット配信でも流していたが、その広告の一部でターゲットごとに異なるものを配信し、収益化を目指す取り組みを始めたのだ。広告に付加価値をつけ、質をあげるという考え方である。ここで注目すべきは、データの活用方法である。radikoはリスナーの属性やラジオの視聴方法など、さまざまなデータを取っており、データを最大限利用しているところが鍵となっているのだ。

 同じように、スマートスピーカーでのビジネスモデルを考える際には、そこで得られるデータをどう活用するか、という観点が欠かせない。そしてこれは、広告モデルだけに限った話ではない。なぜなら、Amazon、Google等のプラットフォームを利用してサービスをする場合、データ自体は独占的なものにはならないという現実があるからだ。つまり、むしろ重要なのは、得られるデータからどう顧客のインサイトを生み出すか、自社ならではの分析や活用の視点の発見にあると言える。そのためには、自社ですでに持っているデータと組み合わせるといった仕組みの構築もポイントとなるだろう。

小浪 宏信氏 小浪 宏信氏
デジタルトランスフォーメーション部門 ビジネス/UXデザイン事業部 事業部長
早稲田大学理工学部卒業。電通国際情報サービスに入社後、Webサイト開発業務、及びインタラクションデザインの研究開発に着手。 2002年に電通イーマーケティングワン(旧ISIDデロイト)の立上メンバーとして参画。その後携帯キャリア企業にてBtoBtoC事業の立上げを支援。 Webプロモーション、CRM、EC等のコンサルティング業務のほか、BtoBtoC営業研修の講師等に従事。 現在は、電通デジタルでビジネス/UXデザイン領域の責任者として、新規事業立上げや既存サービスの改革等をテーマとしたプロジェクトの計画・推進をメインで担当している。中小企業診断士。

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発展途上の音声UIで顧客体験の向上とビジネス機会の創出を実現する3つのポイント

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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