SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

Biz/Zineセミナーレポート

デザインファームDesignit創業者が語る、デザイナーが向き合う「倫理」と「デザインの影響力」

  • Facebook
  • X
  • Pocket

プロダクトからサービスデザインへシフト。iPhoneが変えたデザイン業界

デザイナーは、物事や世界を変えたいという思いに対して情熱を傾けていかなければなりません。見て美しいもの、社会の構造を変えなくてはいけないもの、このようなことに関心がないということであれば、デザインの業界へ入ってはならないのです

 冒頭、このように切り出したハルストラップ氏。まずは、1991年にDesignitを創業後、およそ30年の間に起きたデザイン業界をとりまく環境の変化について、自らのキャリアを振り返りつつ語った。

 ハルストラップ氏は、産業プロダクトのデザイナーとして、電話やインシュリンペン、オーディオや電気製品をデザインしていた。当時から、デザインに体験を追加することを考えていた同氏は、JBLのスピーカーをデザインするときに照明を追加した。「音がどんな風に見えるのかを表現したいと考えていました。使って美しいもの、感情を動かすものをデザインすることが、デザインなのです」と語る。

Designit©Designit

 しかし、2007年頃を境にデザイン界は大きくシフトする。iPhoneの登場だ。

 さまざまな業界に刺激を与えたiPhoneは、当然デザイン界にも変革を起こす。プロダクトデザインではなく、すべてスクリーン上で起こるサービスのデザインが求められる時代へ突入していった。

 サービスをデザインすることで起きた変化。そのひとつに、これまで接点のなかった金融や保険などの領域が、フィンテック・インシュアテックとしてデザインの対象になったことが挙げられる。

Designit©Designit

 その事例として紹介されたのが、デンマーク最大の銀行・ダンスケ銀行だ。早くからモバイル銀行をスタートした同行は、車輪のような円形型の新しいナビゲーションシステムのデザインを導入した。このデザインは流行し、各社多様な機能を追加したが、結局のところアプリはシンプルなデザインが望ましいという結果に落ち着いている。

ミカル・ハルストラップミカル・ハルストラップ | MIKAL HALLSTRUP
Designit ファウンダー/チーフヴィジョナリーオフィサー。コペンハーゲン生まれ。インダストリアルデザイナーとして活動したのち、Desgnitを設立。デザインとテクノロジーのユーザーセンタード・デザインを得意とする。IKEAやシスコ、vodafoneなどのクライアントを次々と獲得してきた。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
企業・消費者中心ではなく、人間を中心に考えるデザインへ

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
Biz/Zineセミナーレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング