「MEtoWE」は、パーパスブランディングにこれから取り組む企業と既に取り組んでいる企業の双方を対象に、ブランドの在り方の再定義からブランド体験(新商品やサービス、プロモーションなど)の設計までを支援するプログラム。
これまでデコムでは、「パーパス」と「施策」が“きれいごと”で消費者や社会を動かさず、成果につながらないという問題を抱えている企業に対して、インサイト(消費者や社会の隠れた欲求)を発見するリサーチ技術で、解決に導いてたとしている。
その実績を踏まえ、パーパスブランディングが陥りがちな点を解消するプログラムを再構成し、新サービス「MEtoWE」として提供を開始しするに至ったと経緯を述べている。
これまでのブランディングとパーパスブランディングの違い
“ブランドがこの世に存在する意義”が、ブランドパーパス。例えば、コカ・コーラは「コカ・コーラ独自のおいしさを通じて、楽しい時間や空間を共有し、世代や人種を超えてさまざまな人を繋ぐこと」をパーパスとして定義している。
これまでのブランディングの多くは、企業が消費者というターゲットを“ブランド価値”の提供で狙い撃つという“スナイパー発想”で行われてきたという。ターゲットの消費者個人が得られる価値に焦点が当たっていて、“ブランドが私に提供してくれる価値”を中心に行われる企業活動であり、社会における存在意義という観点では価値の定義がされていなかったと見解を述べている。
一方、パーパスブランディングは、社会的な存在意義をパーパスとして定義することで、“この指とまれ”と賛同や共感を集めることで、ブランドの使用や購入・推奨行動につなげていこうとするもの。つまり、“私にとって”ではなく、“私たちにとって”どのような価値を提供してくれる存在なのか? その意義を定義し、実現していくのがパーパスブランディングだとしている。
パーパスブランディングに取り組む企業が増えている背景
社会と投資家からの要請で、サステナブル、CSR、ESG経営が求められている。これまでは、“儲かる会社”が企業を評価する基準であったが、“社会課題の解決に貢献する会社”という基準が加わり、その両方を充たしている会社を高く評価しようという傾向が顕著だという。
そんな中、社会的な存在意義を定義し、さまざまステークホルダーの利害を“三方良し”で解決するパーパスドリブン経営が注目され、パーパスブランディングにも取り組む企業が増えているというのが背景になっている。
成功するパーパスブランディングに共通する2つの要諦
成功しているパーパスブランディングはいつも、次の2つを実現しているのだという。
1:消費者のみならず、社員、取引先、投資家などの関係者、つまり社会が求めているがいま提供されていない
・「未充足の社会価値」を存在意義の中心に据えている
2:商品、プロモーションを含むすべてのブランド体験が「押し込み/説得」ではなく「惹きつけ/共感」によって購買・使用・推奨行動などを生み出している
この2つの基礎になるのが、深い人間理解(=インサイト)であり、16年700案件以上に渡るインサイトリサーチによるアイデア開発支援の実績に基づく8つのケイパビリティを活用して、パーパスブランディング支援サービス「MEtoWE」を開発したのだという。
“MEtoWE”で活用するデコム独自のケイパビリティ
- 商品や市場を離れて人間を見に行く
- デビルとエンジェルの欲望“欲望マンダラ”
- 共感スイッチの一覧“共感フラワー”
- ソーシャルイシューリスト15分類193項目
- 汎用性の高いインサイト要件
- インサイトのリサーチ技術
- データサイエンスで検証
- 価値を定義しアイデアを導き出せる
パーパスブランディング支援サービス「MEtoWE」の提供プログラム
- 新たなブランドパーパスを定義して、具体的なマーケティング施策を導き出すプロジェクト
- 既存のブランドパーパスを起点に、具体的なマーケティング施策を導き出すプロジェクト
- パーパスブランディングに関する集合研修プログラム