新型コロナウィルス(COVID-19)感染の広がりに伴い、小売業界の消費者の購入行動はオンラインチャネルへと変化が進み、アフターコロナにおいてオンラインの売り上げは続伸し、EC市場はさらに拡大すると予想される。
コロナ以前の日本の消費財・小売業界は、消費者の行動様式やニーズに合わせた提供価値の向上や海外展開などの取り組みを行ってきた。しかし、同業界の企業がポストコロナ環境下で競争優位を確立するためには、消費者の生活様式や購買行動の変化にフォーカスしたビジネスの変革、ニューノーマル(新常態)に適応したリーンな組織づくりなどを推進する必要がある。
Strategy&が今年5月に発表した調査レポート「小売業界におけるCOVID-19のビジネスインパクトへの対応」の続編となる本レポートでは、消費財業界に焦点を当て、中長期的に定着すると予想されるニューノーマルの下で、日本の消費財メーカーが競争優位を確立するための事業変革プロセスについて「コスト」、「サプライチェーン」、「消費者」、「DX」、「組織」の観点で取るべきアクションを提示しながら解説している。
本レポートでは、主に以下について考察している。
- 日本における消費者の行動様式変化の想定シナリオ
- 日本の消費財・小売業におけるCOVID-19フェーズごとの変化と消費財メーカーが取るべきアクション
- 日本の消費財・小売業界におけるCOVID-19の影響による短期および中長期のトレンド変化
- Strategy&が考えるニューノーマル下で競争優位を確立するための事業変革プロセス