「所有から利用へ」という動きがあらゆる業界に押し寄せる中、クルマのサブスクリプションサービスも急速に進化しつつある。「クルマのサブスク、トヨタから」で注目を集めたトヨタの“愛車”サブスクリプションサービス「KINTO」も、開始から1年あまりが経ち、顧客からのフィードバックのもと様々なサービス改善を行いながら、パートナー企業との連携による新たな施策にも取り組み始めている。その先にどのようなモビリティサービス像を見据えているのか。6月26日にオンラインで開催したBiz/Zine Day 2020 Summerから、株式会社KINTO 副社長執行役員 CSOの本條 聡氏による講演の模様をお届けする。
KINTO立ち上げの背景
サブスクリプションビジネスがあらゆる業界に広まるなど、「所有から利用へ」という考えが広がるなか、2019年1月に「KINTO」は設立された。KINTOという会社名は、西遊記で孫悟空が乗る「筋斗雲」に由来しているという。
「筋斗雲のように必要なときにすぐ現れ、思いのままに移動でき、さらには排ガスも出さない。そんな理想のモビリティサービスを目指しています」
と本條氏は話す。
KINTOは、トヨタグループと住友グループの各社が株主のジョイントベンチャーである。各社が強みとする販売網やリース事業のノウハウをそれぞれ活かしあうことで事業スピードを加速させ、企画から1年弱でサービスインに漕ぎ着けた。当初はトヨタ自動車や住友商事などからの出向者を中心とする30名ほどの組織だったが、即戦力となる中途採用も積極的に進めることで社員数を約150名まで増やし、KINTOとして採用した社員が過半数を占めるまでになっている。特にITやデジタルに強い人材は数多く採用してきたという。
では、KINTOはどのようなサービスを展開しているのだろうか。
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