コニカミノルタは、世界150か国で43,961人(2020年3月現在)の従業員を擁 するグローバル企業で、売上の8割は日本以外の地域が占めている。コニカミノルタのDNAには「Customer-centric」が根付いており、2012年から本格的に取り組みを始め、現在では世界18か国でCX(Customer Experience)調査を行うなど、グローバルにCXの改善を図ってきた。2018年に欧州でGPDRが施行されたことにより、調査の現地化を進めるため従来の調査ツールを見直し、クアルトリクスの導入が決定した。
クアルトリクス導入後の2019年度の調査結果では、NPS(ネット・プロモーター・スコア)のスコアが前年度に比べ平均で2ポイント向上。コニカミノルタでは、現地でのPDCAが可能となったことで、CX文化が各国に浸透していったことが要因であると分析している。クアルトリクス導入以前は、質問票の作成、各国での調査実行、各国へのフィードバックのための報告書作成までにトータル3~4か月を要していたが、クアルトリクスでは、調査・分析・結果共有が一元管理でき、また、多言語対応にも対応しているため、これらのプロセスをリアルタイムで行うことが可能になったのだという。これによりCXグループは、より戦略面でのCX改善にリソースを集中できるようになり、様々な新しい施策を 始めることが可能になったと述べている。
2020年度には、次のCXステージの活動として、新たに「トランザクション調査」と「チケッティング」を組み合わせた取り組みを開始。問い合わせの電話や修理対応など、顧客接点が発生した時点で行う「トランザクション調査」の結果、何らかの不満を持つ顧客の回答は「チケット」としてクアルトリクス上で起票され、顧客を担当する部門へ連絡が入り、担当部門がお客様へ適切な対応を取るまでクアルトリクス上で管理を行うもの。コニカミノルタでは、顧客から不満の声を頂いてから、それを解決するまでの時間を短くするべく、実務面でのCX改善に取り組んでいる。