両社は、互いの強みを合わせて、熱帯泥炭地の管理技術を世界中に広く普及させる手法を開発し、2022年にコンサルティング事業として展開することを目指す。また、森林が吸収する二酸化炭素量を評価し、モニタリングする手法を開発。気候変動対策としての炭素吸収の価値だけでなく、生物多様性や水循環の保全、地域社会への貢献といった付加価値を加えることで、「質の高い炭素クレジット」を創出することも目指していくという。
提携の中で、住友林業は、これまで蓄積した森林や泥炭地に関する地上データをIHIと共有し、IHIが開発した観測技術の実証や、精度検証の場として国内外の社有林を活用。また、炭素クレジットを創出するための森林の取得や、森林の適切な管理、持続可能な林業の実施による森林の活用、生物多様性の保全や地域社会貢献といった役割を担っていく。
IHIは、泥炭地の地下水位情報を地上で計測できる、泥炭地情報観測機器を開発する。この観測機器のデータに、気象情報や人工衛星データを組み合わせ、住友林業が保有する地上データと融合することで、地下水位予測システムを構築するという。