IT分野の新規性に敏感な人が陥る「飛び道具トラップ」
楠木氏は、「テクノロジーによって人間の仕事がなくなる」を例に、「飛び道具トラップ」について解説した。
新聞や雑誌といったメディアを見ると、70年近く前から「仕事がなくなる」と言われ続けている。1956年にはオートメーション、1965年にはコンピューター、1983年にはロボット、1989年にはSIS(戦略情報システム)、1995年にはインターネット、1996年にはERP、2017年にはAI、そして現在ではDXによって仕事がなくなるとされている。それぞれメディアが“秘密兵器”だと盛り上げることで、人々は右往左往し、流行りが過ぎると別のものが盛り上がってくる。