NECとエム・エス・ケー農業機械(MFM)は、営農支援分野での共同実証実験を開始した。
本実証は、北海道にある小麦農場約170ha(東京ドーム約34個分)において、約2年間かけて実施。MFMが取り扱う農機での収穫によって圃場ごとの収量を把握するとともに、NECの農業ICTプラットフォーム「CropScope」を活用し、衛星画像や各種センサーから営農・環境データを可視化するという。また、可視化で集積されたデータを基に、AIによる営農アドバイスの価値検証を行い、AIが提案した最適な施肥設計に基づいて、自動的かつ精密に可変施肥を行える施肥機との連動を目指すとしている。2社は、営農現場での課題解決を通して「持続可能な農業の発展」に貢献していくという。
具体的には、収量マッピングオプション、水分計オプションを含む機能を搭載したMFMの取扱商品「LEXION」で、対象圃場の収穫作業を実施。収穫後は、オプション機能を活用して収量マップを作成し、シーズン中の営農データと環境データ、収量マップをNECの「CropScope」と連携させることで、将来的には翌シーズンの最適な施肥設計・施肥計画の立案や、可変施肥対応施肥機の稼働に落とし込むことを目指すとしている。
本取り組みを通じ、AIによる最適な営農アドバイスを、MFMが販売・サービスする農機の稼働に落とし込むことで、再現性の高い農業の実現と農業生産性の向上、農業経営の効率化を図るという。