SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

Biz/Zineブックレビュー

『保険業界2.0』インシュアテック、健康増進型保険……いま、保険業界で何が起きているのか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket

 他業界に比べてIT化やビジネスモデル変革が後れているといわれてきた保険業界に、大きな変化の時が訪れている。低金利政策、SDGs、DX、そして新型コロナ……これまでの常識が通用しなくなりつつある状況において、保険会社は今後どのような方向性へと舵を切っていくべきなのか。また、時代の変化に適応し、自社にさらなる成長を呼び込む新たな事業とは何か。今回は、『保険業界2.0』(野口 俊哉 著/きんざい)の中から、DXやSDGs、新規事業開発などに焦点を当て、業界の行く末を考察する。

  • Facebook
  • X
  • Pocket

「InsurTech」の組み込みで保険の形が大きく変わる

 コロナ禍を契機に様々な業界でIT・テクノロジーの導入・活用が進んでいるが、その波は保険業界にも押し寄せてきている。保険の領域は一般的に「金融業界」に属するが、FinTech(フィンテック)の導入が早期から行われていた銀行など金融機関に比べ、保険業界ではIT化が比較的後れていた。

 FinTechがファイナンスとテクノロジーの融合した造語であることに対し、保険業界ではInsurance(保険)とテクノロジーを掛け合わせて「InsurTech(インシュアテック)」という言葉が使われる。InsurTechの開発と導入が進めば、業務効率化や生産性向上だけでなく、保険商品などへテクノロジーが組み込まれることも期待できるという。

 たとえば自動車保険の場合、運転履歴を記録して運転技量を数値化し、保険料に反映させることが行われ始めている。また、生命保険においては、ウェアラブル端末などの活用によって顧客の健康状態をリアルタイムで可視化し、状況に応じて保険料を変更する取り組みも試みられている。これまでも、顧客の健康状態などに合わせて異なる保険料を設定する、リスク細分型保険の仕組みは存在していた。しかし、テクノロジーの活用により、この細分化をより精緻に、そして保険期間中でも柔軟に適用することができるようになるという。

 ほかにも、海外旅行中の健康状態をアプリでモニタリングしたり、救援物資をドローンで遠隔地まで届けたりする取り組みが行われている。この先、成功事例が増えてくれば、テクノロジーの活用方法によって各社のサービスに差が生まれるようになり、研究・投資も一層盛んになると本書は予想している。

保険会社にはSDGsやESGに取り組む責任がある

 保険業界の大きな変化として欠かせないのが、SDGsとESG投資に関する取り組みだ。企業は社会課題解決への積極的な関与を求められているほか、環境や健康、エネルギーなどの分野で、社会課題解決につながるビジネスを創出すべく様々な活動を行っていることは皆さんもご存じだろう。

 金融機関と同じく、保険会社は機関投資家として対外的に強い影響力を持っている。そのため、投資先の企業に対してESGの観点から評価を行う必要があるのだ。つまり、保険会社には、ESG投資やSDGsに関する活動に率先して取り組む責任がある。特に、保険業は信頼と信用に基づくビジネスであるため、今後もこの役割がなくなることはないはずだ。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
これから“熱くなる”保険商品はなにか?

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
関連リンク
Biz/Zineブックレビュー連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

名須川 楓太(Biz/Zine編集部)(ナスカワ フウタ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング