法人eKYCにも柔軟に対応することでスムーズな手続きが可能に
TRUSTDOCK-CRMには、法人のeKYC(KYB)確認について柔軟に対応が可能だ。通常、法人確認は自分で登記簿謄本を取りに行き、それをスキャンしたり、コピーしたりして送る必要がある。しかし、煩わしいだけでなく、コロナ禍や天候によっては当人の負担になることもあり、登記簿謄本の取り寄せがボトルネックになってBtoBの契約や手続きが滞るということも少なくない。
一方、TRUSTDOCK-CRMならば、法人名と法人番号の入力さえあれば、代わって謄本を取り寄せられるので、手続きや新規登録がスムーズに行える。しかも、代表取締役に限らず、役員や実質的支配者なども連絡チャネルさえがあれば対応できるため、1:Nで「法人対個人」での柔軟な設計も可能だ。
そしてKYCだけでなく、AMLやPEPs、CFT対応のための「リスク確認API」も提供している。たとえば、記事照会や反社会的勢力、反市場勢力などのリスク確認APIは既に提供しており、2022年春以降は海外のOFAC(米国財務省外国資産管理室)照会やPEPs照会などにも対応していくという。そうすることによって、顧客のリストや分類ごとにどのAPIを使うかといった柔軟なリスク確認もかなうというわけだ。
インターフェイス・通知・照会データなど柔軟なカスタマイズが強み
TRUSTDOCK-CRMは、通知なども顧客のデータに合わせて柔軟に対応する。たとえば、LINEで通知した人がしばらく無反応だった場合、SMSでの通知を試す、メールアドレスにメールする、電話でフォローする、さらに電話番号もメールアドレスもない顧客に対しては、郵送で通知確認するという対応ができる。
また、eKYCについても顧客のリスクに応じてレベルを変更可能だ。たとえば、毎日取引を行っていて、そのふるまいが問題なく、金額的にも小さいなど、リスクが低いと判断できる人の場合、最新の身分証明を撮影提出するだけでもよいだろう。一方、めったにない高額な取引や、通常と異なるリスクの高い取引については、ICチップ読み取りも含めた犯収法eKYCに対応した認証が望ましい。
千葉氏は「TRUSTDOCK-CRMなら、顧客分類ごとに通知方法とeKYC手法を柔軟に組み合わせ、顧客確認ができ、さらには反社会的勢力・反市場勢力確認、OFAC照会、PEPs確認などのデータベースを照会することもできる」と語り、「柔軟にカスタマイズがかなうので、紋切り型に誰でも同じ顧客確認を行うのではなく、ユーザーや事業提供者の都合に合わせた快適なサービス提供が可能になる。また、スモールスタートがしやすいので、たとえばリストの半分だけ試すということもできる」とカスタマイズ性の高さを改めて強調した。他にも、インターフェイスのデザインを変えたり、別の書類を一緒に添付して送ったり、アドオンで様々なカスタマイズも可能だ。
千葉氏は「既に第4次対日相互審査報告書への対応として2024年に向けて、郵送などでの『暫定的な顧客管理』に取り組んでいる金融機関も多いはず。しかし、その2周目、3周目はどうなるのか、デジタルでの認証はどうすべきか、悩んでいる方がいらしたらぜひ相談してほしい。リストの一部からテストすることも可能で、少しずつ範囲を広げることもできる」とアピールし、セッションのまとめとした。