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事例で学ぶ「売上データ分析」

「売上データ分析」の真髄-売上変化の法則性を読む

第3回

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 「売上データ分析の目的」は、売上高と利益拡大をもたらす戦略を策定するために、意思決定者をサポートする情報を提供することです。特に重要になるのが、「過去の売上高の変化と市場の変化」から、「将来の売上高変化、市場変化」を具体的な数値として算出することです。そのためには、変化をもたらす要因を分析し、売上高と要因の法則性(関係性)を明確にして、売上予測値、市場予測値を算出します。その予測値をベースに経営戦略や経営計画を策定します。今回は、「市場規模の減少」という環境下で、売上高確保のためのマーケテイング戦略をどう組み立てるかというコンサルティング事例を基に解説します。

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なぜ「売上高」が変化しているのか、その要因を探る

 商品の売上高が急に減少した場合、その減少の要因を探ることが「売上データ分析」となります。「要因」とは、ある事象(売上高の増加・減少など)に影響を与えるものと定義されます。売上高の減少にはいろいろな要因が考えられますが、その要因の変化と売上高の変化になんらかの法則性があるかを見つけることが重要な作業となります。ここで注意が必要なのが、第1回で解説した「相関関係と因果関係」です。売上高の増減と要因の変化に相関関係があっても、その要因が売上高の変化の原因とは限らないのです。つまり「原因は結果の前に存在する」という原則から、要因と原因を区分します

商品別の売上実績

「外部要因」と「内部要因」を区分する

 売上高の変化の要因を探っているときに、混同されて分析されるのが、外部要因と内部要因です。「外部要因」とは、自社ではコントロールすることができない要因で、顧客数、ライバル会社、業界、自然環境変化等です。それに対して、「内部要因」は自社でコントロールできる要因で、広告、新商品開発、価格、販売促進等です。多くの製品、商品、サービスの売上高は外部要因によって、大きく変化します。外部要因はコントロールすることはできませんが、ある程度将来の変化を捉えることはできますので、将来起こりうる外部要因の変化を理解し、売上拡大に繋がる内部要因をコントロールして売上高を拡大してゆきます。例えば、ターゲットとしている市場が毎年毎年縮小するような場合、どの位縮小するかが分かっていれば、価格の見直し、新商品開発、新規事業の拡大で売上高の拡大戦略を策定することができます。

「外部要因」と「内部要因」を区分する

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売上データ分析で「進学塾の売上がなぜ減少しているか」の“要因”を探る

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この記事の著者

吉田 充(ヨシダ ミツル)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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