GEヘルスケア・ジャパンと清水建設は、病院運営と施設運営の両面からDXを追求したスマートホスピタルの構築に向けて、協業することに合意した。
協業の第1弾として、GEヘルスケアと誠光会 淡海医療センターが協働で国内版の導入を行った「コマンドセンター」と、清水建設の建物OS「DX‐Core」のデータ連携を図り、「医療サービスの質向上」「医療従事者の業務効率化」「患者の利便性向上」に向けたサービスの提供に取り組むとしている。
淡海医療センターで展開するデータ連携のプラットフォームであり、データドリブンの病院運営を支援するコマンドセンターでは、医療情報システムから収集する電子カルテなどのデータをリアルタイムに分析。病床の稼働状況やスタッフの業務を画面上で見える化し、病床の割り当てやスタッフ配置などの迅速な意思決定を支援しているという。
なお、協業のフェーズⅠは事前準備であり、淡海医療センターの既設設備機器を集中監視するプラットフォームをDX‐Coreにより構築。コマンドセンターとのデータ連携を図るとともに、病院運営の効率化に向けた課題を抽出する。
今後のフェーズⅡでは、両システムのデータ連携実証を行う。たとえば、DX‐Coreが監視カメラ画像から院内の混雑具合を判断し、コマンドセンターがスタッフの配置変更を提案、あるいはコマンドセンターが新規入院患者の受入病棟を割り当てたら、DX-Coreが制御する案内ロボットが患者を当該病棟まで案内する、といった実証だという。
最終的にはフェーズⅢとして、フェーズⅡでの実証成果を踏まえ、湖南メディカル・コンソーシアム(滋賀県草津市)に加盟する31法人99施設を対象に、コマンドセンターとDX-Coreを連携させたシステムの展開を目指すとしている。