IHIは、シンガポール科学技術研究庁の傘下にある研究機関ISCE2(Institute of Sustainability for Chemicals, Energy and Environment)と、SAF(持続可能な航空燃料)の合成技術に係る共同研究を開始した。
今回の共同研究では、IHIとISCE2が保有する触媒技術を活用して、CO2と水素からSAFの原料となる液体炭化水素を効率良く合成できる技術の開発を行うという。
SAF製造の要素技術となる触媒の開発を、ISCE2との共同研究で加速し、触媒開発とともに重要な反応器やプロセス開発は、IHIが主として行う。今後、3年間で触媒の要素開発を終了し、できるだけ早期に商用化を目指していく計画だとしている。
IHIは、今回のSAF合成触媒の共同研究プロジェクトを立ち上げることで、IHIが取り組むCO2有価物転換の技術開発を加速させていくと述べている。
同社とISCE2は2022年、同様の目的でジョイントセンターを設立したが、CO2を原料としたSAFの普及・拡大をリードすべく同センターを活用して、世界の潜在パートナーと協働していく計画だという。