IT界を席巻する若きCEOの語る「働き方の未来」
音楽に合わせて、颯爽と駆けてステージに登壇したアーロン・レヴィ氏。世界的なIT企業のCEOとは思えない若々しい出で立ちだ。Box Inc.は10年目を迎えるが、レヴィ氏の年齢は若干30歳。8歳から起業に関心を持ち、高校生の時には15もの起業を行っている。その出で立ちとは裏腹に起業家としての経歴は十分なものだろう。
Boxは、クラウド上でストレージサービスを提供する企業だ。デスクトップコンピュータ上で作成したドキュメントはクラウド上で共有され、出先ではラップトップやモバイルで見られたり、そこから変更を加えたり、仕事仲間と同じ文書を編集することができる。コラボレーションが容易にできるのだ。それも、他の企業が提供する同種サービスとは異なり、セッティングする際の専門家も不要だ。マニュアルに従えば、簡単にセッティングでき、料金も安い。
現在ユーザー数は、3700万人以上。サービスを受ける企業および組織は47000以上。フォーチュン500社に選出される企業の51%がBoxを使っている。その躍進は凄まじい。
われわれの使命というのは、人々や組織、企業の働き方を変える、ということです。クラウドを使って、そして、モバイルを使って変革をしていきたいと思っています。
講演当日は、Box World Tour 2015の最終日。世界中を回ってきたアーロン氏にとってツアー最後の地点が日本だ。現在、あらゆる業界でさまざまな働き方の変化が起こっている。だが、『世界中どこであれ、一つの共通項がある』とレヴィ氏は言う。それは何だろうか。そして、そこからどのような変化が生じているのだろうか。
本記事では、レヴィ氏の眼を通してその変化を見ていこう。そして、最後にBoxがこれから展開していくサービスを紹介する。そこからは、「これから起こっていく変化の兆し」を見てとることができるだろう。