アスリートの究極のパワーは、認知をブロックする
工藤氏は、レスリングの吉田沙保里とテニスの松岡修造の対談で集中ゾーンへの入り方を語り、それについてスポーツドクターの辻秀一氏が解説しているエピソードを紹介しながら、脳の「認知」にヒントがあるのではという。(関連リンク参照)
吉田沙保里選手がすごいのは、残り3秒でフォールトをとられても逆転したこと。ここでフォールトを取られれば、過去の経験値から負けると認知してしまうのが普通です。その時点で、リラックスのアルファ波がおちてしまう。その瞬間に、集中のベータ波は出ても、リラックスの力が落ちて、状況判断力が落ちてたいてい負けてしまう。彼女はその認知をブロックできるというのですね。
「嫌だな」という認知が生まれた瞬間に脳波判定をくだし生産性が落ちる。究極的にすごい人は、そういう認知を消すことが出来る。それは、いわゆるアスリートのメンタルの力やポジティブ思考というものとも次元が違うという。