東芝デジタルソリューションズとソニーグループのミークは、ミークのNoCode IoT/DX Platform「MEEQ」を使って集めたIoTデータを、東芝デジタルソリューションズのIoT向けクラウドデータ基盤「GridDB Cloud」に蓄積し、活用できることを共同で検証。正常に動作することを確認し、両社は、GridDB CloudとMEEQを組み合わせたIoTプラットフォームを顧客に提案していくという。
GridDB Cloudは、IoTデータを収集・蓄積し、リアルタイムで検索・分析することで、ビジネス上の意思決定を行うことが可能。MEEQは、ドコモ、KDDI、ソフトバンクの3キャリアのモバイルデータ通信網上に、セキュアな閉域網を構築できるため、既存のネットワークに、負荷やセキュリティの観点からIoTデータを流したくないユーザに向けて、安全な閉域網によるIoTシステムを提供するとしている。
今回、両社のIoT向けデータ基盤と通信網が連携できることを検証・確認したことにより、IoTシステム構築にかかる時間とコストを削減。IoTを新たに使い始めたいユーザから要望の多いスモールスタートなど、柔軟性の高いシステム構築が可能になるという。
GridDB CloudとMEEQによるIoTプラットフォームの特徴は以下のとおり。
- IoTシステム構築にかかる時間とコストの削減：クラウド上でデータを管理するデータ基盤と閉域モバイルデータ通信網、情報を可視化するためのツールを提供。これらは連携して動作することが検証済みであるため、システム構築にかかる時間とコストを削減
- スモールスタートとシステム拡張が可能：初期コストをおさえたスモールシステムとして開始可能。IoTの成果が確認でき、ビジネスの拡大とともにセンサーの数やデータ収集頻度を上げるなど規模を大きくしていくことが可能
- 汎用的なIoTプラットフォーム：工場IoTや農業IoT、交通IoTなど様々な領域に適用することが可能
例えば工場IoTの場合、生産ライン上の機械や製品、作業員などにセンサーを付けデータを収集し、データの分析や監視を行う。これにより、進捗管理や在庫管理、サイクルタイムをリアルタイムに可視化し、工場の生産性や作業の効率を向上するとしている。
IoTを導入するにあたっては、既存のネットワークにデータを流すと、負荷が高まり稼働中のシステムに影響が出る・クラウド接続によるセキュリティのリスクが発生するといった課題があるとのこと。同IoTプラットフォームはモバイルデータ通信を使うことにより、既存のネットワークを使用することなく、セキュアなネットワークを構築できるという。
両社は今後、IoTの分野で協業を深めていく予定だとしている。
